第50夜 ページ5
今日からまた新学期が始まる
僕達一家は時間に余裕を持ってキングス・クロス駅に到着し、9と4分の3番線へのゲートを潜った
まだ時間に余裕があるからか、ホームはそれほど混雑していない
僕の知り合いも、まだ誰も見かけなかった
ちょっと早すぎたかな…
「それでね、この人ったら…」
『あはは、あー…母様、僕そろそろ汽車に乗ろうかな…』
「え？ まだ早いじゃない、もう行くの？」
「まぁいいじゃないかソフィー。穢れた血と同席にならないためなら早いに越したことはない」
さっきからこの間のデートについて二人から散々惚気られるので、そろそろ逃げたいなぁと思いつつ口を開くと、母様が渋々絡めていた腕を解いた
そして僕が安堵の息を吐くと同時に、父様が視線を合わせてこう言った
「いいかA、常に一番であるならこれから私達は学校について何も言わない
しかしお前の全てはあの方のものだ。いずれ仕える身として恥じぬよう鍛錬なさい」
言い終わると父様は僕を引き寄せギュッと抱き締めた
僕も挨拶をし返し、母様ともハグと頬にキスを贈ってから汽車に乗り込む
そしてまだ人気のない汽車の中でコンパートメントを一人占領し、はぁ…とため息をついた
自分の道は、このホグワーツ特急のように決められたレールを進むだけのものなんだと、改めて突きつけられた感じがした
「ここ、空いてるかい？」
汽車の中でボーッと過ごし、次第に騒がしくなっていく車内を感じながら本を読んでいたところで、聞いたことない声に話しかけられた
『どうぞ』
「ありがとう」
僕は目の前に座り込んだ人物に一度だけ視線を寄越し、それからは特に話しかける事もせずにページを捲っていた
彼はハッフルパフの制服を纏っていた。多分、歳上だろう
ハッフルパフらしい温和そうな雰囲気と顔立ちの良さからして、学友もいっぱいいそうな感じかする
「えーと、僕はセドリック・ディゴリーって言うんだけど…」
『ん？
あぁ、僕はA･ヘルエレガルだよ。よろしくねセドリック』
ページを捲る手を止め、名乗ってきた彼に僕も自己紹介し、また本に視線を落とした
これは休暇前にスネイプ先生から借りた魔法薬学の本で、昔読んだことあるものではあったが、先生なりの手法と手順が所々にメモしてある改稿版だ。これが中々面白かったりする
僕は、ホグワーツに着いたらまた先生に本を借りようかなぁ、うん、そうしよう、とぼんやり考えていた
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たると - 誕生日が、一緒だー!!!!!!!!!!!やったー!!!!!!!!!!!!!! (2020年11月22日 18時) (
レス) id: 4d06b37767 (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - 雪見だいふく魚味さん» ご指摘ありがとうございます！Miss.とMs.が混ざった謎の新しい単語を生み出してしまいました…笑 修正しておきました、報告感謝です！ (2020年2月16日 23時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
雪見だいふく魚味(プロフ) - １つ気になったのですが、第94夜の『Mis,』って，『Ms,』ではないか？と思いました。英語はまだ習い始めたばかりなので，そう言う表現もあるのかもしれませんが，少し気になったので，報告させていただきました。長文失礼しました。 (2020年2月16日 22時) (レス) id: 2d7f9b3bbb (このIDを非表示/違反報告)
ﾆﾉｺｺ(プロフ) - オタクさん» ありがとうございます！ ハリーみたいに真っ直ぐなザ･主人公もいいけど、ちょっと複雑な主人公も良いですよね！これからも二人の対比にご注目ください！ (2019年7月16日 0時) (レス) id: cf3401d433 (このIDを非表示/違反報告)
オタク(プロフ) - 光と闇の主人公同士ですな。素晴らしい (2019年7月15日 2時) (レス) id: 3a06b234dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ﾆﾉｺｺ
| 作成日時：2019年2月8日 21時
