悪魔の笑みで微笑もう【赤司征十郎】

悪魔⇒３５ ページ37

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「A。私は、どんなAも好きだよ。お昼休みに大ちゃんとしてたあの会話からして、私を守ろうとしてくれてたんだよね。ありがとう。」


そうだ。そうだった。私は初め、さつきを守ろうとしていたのだ。奮闘していたのだ。幼いながらに幼稚な作戦で頑張って、彼女を守っていた。


「A。お前はどんな事があっても俺の恋人だ。それに変わりはない。俺はAの性格が悪女であろうが、それ全部ひっくるめて好きなんだ。」


そうだ。欲しかったのだ。友達を守るあまり汚れすぎてしまった私を肯定する言葉が。さつきと征十郎たちの口から、言ってほしかったのだ。


「「大好き」」


示し合わせたかのように二人の声が重なる。そうだ、そう、言ってほしかったのだ。たとえ私の本性が二人の見てきたものと違うとしても、大好きと言ってほしかったのだ。


「私もっ…大好きだよぉ……」


感動で声が揺らぐ。でもそんなことすら気にしない。私は目の前のさつきを引き寄せ、後ろにいる征十郎に体を預け、大好きな二人にサンドイッチの形になる状態で涙をもらした。


「相変わらず泣き虫だなぁ」
「そこもまた、可愛いけどな。」

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