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王子⇒30 ページ32

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君は純粋無垢だと思い込んでいた。俺は、彼女のなにも知らなかった。それがどうしようもなく、悔しいのだ。


「赤司。保健室に行くぞ」


青峰の声が遠い。殆ど放心状態になっている俺に、桃井が話しかけた。桃井の瞳にはきらきらと光っている。勿論それは好奇心とかそんなんじゃなく、悲しいとかその類のものなんだが。


「Aと、一緒に話そうよ」
「桃井…」
「まだ私たち、Aのこと知らない…」


それに、と続けた桃井。黄瀬や緑間は黙って聞きながら、白百合を連れていた。白百合は俯いたまま動かない。正直、不気味だ。


「Aとまだ、友達でいたい…っ、」


そうだな。そうだよな。
俺も、まだAの恋人でいたい。


「赤司。ようやく動けるようになったか?」
「黒子っちが待ってるっス。考えるのはあとにして、今は先に保健室に行くっスよ!」


黄瀬と緑間。二人とも、笑っている。俺を安心させるためだろうか。本当は二人も混乱しているはずなのに。


俺は深く息をついて、前を見る。黄昏の夕空が綺麗だ。さっきのことを思い出す。まだ唇に残る、触感。

…話し合おう。そのうえでまた、彼女を愛そう。
例え彼女が極悪卑劣なやつだろうと、俺はAが好きなのだから。

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月海(プロフ) - コア!さん» 有難うございます!!頑張りますね! (2017年3月9日 22時) (レス) id: 5a213bcdf5 (このIDを非表示/違反報告)
コア!(プロフ) - 面白すぎて早く続きが見たいです!更新頑張ってください!! (2017年3月9日 22時) (レス) id: b6fffdd136 (このIDを非表示/違反報告)
月海(プロフ) - 悠乃さん» 有難うございます。何度もデータが消えて心が折れそうですがこのような応援コメントで復活してなんとか頑張ります (2017年2月22日 0時) (レス) id: 5a213bcdf5 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - この作品好きです。これからも頑張ってください! (2017年2月22日 0時) (レス) id: 5b16345a15 (このIDを非表示/違反報告)
悠乃(プロフ) - ミリイ(灰崎信者)さん» 黒バスのいろんな作品にそういうコメントされてますよね。見ている方もいい気しないのですが…。 (2017年2月22日 0時) (レス) id: 5b16345a15 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はる | 作者ホームページ:h  
作成日時:2016年3月20日 11時

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