【黒バス】『バスケしろよ…っていうか原作どうした？』「そんなの姫がいるからナシに決まってんでしょぉ」『…◯ね』

26粒 ページ29

貴「ゲホッ…ぅ、くっそ…」


痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い

いつもと同じ校舎裏で僕は暴力を振られていた

…と、いうかいつもより何倍もキツく感じたそれ



左腕を折られた



こっちが言わない事を良いことに好き放題

でも傑作だったなぁ

ボキッと骨が折れただろうくぐもった音がした時

自分たちでやったはずの本人たちが一番ビビっていた


人工的に折られた骨折というのはとても痛いもので、さすがの僕も声を上げた

それにもビビった彼等は逃げるようにどっかに行った


その後ろ姿は弱い悪役そのものだった…ダッセェ←


今回は指示を出しただけなのか大輝はいなかった

というか誰が指示しているのかもよくわからん…あとで涼太に聞こう


左腕に負担にならない様に校舎にもたれ掛かり、唯一まともに動く右手でポケットを漁った

いくらリンチを受けても壊れないこの携帯は、最強だと思う←


迷わず電話帳から選んだのは…祥吾

テツヤは僕を運べるか危ういし、駄犬はきっとうっさい

知らせたくないさつきは論外だし、他校を呼びだすわけにもいかない

だったらやっぱりパシれる祥吾くんの出番だ


灰『…んだよ、奏多』


貴「ちょーっと、迎え…来てよっつ…」


灰『…わかった』


プツリと切られた電話をポケットに戻す

きっと祥吾は勘が鋭いから僕が色々ヤバいと感じたんだろう


貴「痛い、」


頬を伝う汗は、一筋二筋だけでは止まらない

あせじゃない？ううん汗だよ、これは

しょっぱいもん

涙もしょっぱいって？

へーそーなんだー←

知らなかったな



いや、忘れてたんだな


もう、何十年も泣いてないよ


大人は泣けなかったんだ、どんなに辛い状況でも


転生しても、泣けなかった


心が大人だから


涙腺がどんなに緩んだって、


涙が一粒溢れたって、


泣いていないことにしなくちゃいけない





ずっと、ずっと、前に



まだ幼かった頃に



流すことのできた



穢れを知らない



綺麗な涙を




私はもう…









流すことは出来ないでしょうね

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