検索窓
今日:27 hit、昨日:0 hit、合計:59,841 hit

花宮夢3 ページ24





「まことー?」

「…あんだよ」


話しながらも、決してシャーペンを滑らせるのをやめない彼氏様

そんな彼にムッとして、大きな背中に抱き着いた


「まーこーとー?」

「わぁったから、ちょっと待ってろ」


ぎゅううっと回した腕を締め付けて、顔を押し付ける

制汗シートの、サッパリとした匂いが香った


…ちょっと待ってろって…さっきからずっと言ってんじゃん


なんて心の中で不満を漏らしながら、口を閉ざす

ジメジメとした暑さの中でも、私をくっ付けたままの真

他の人がこんな事してたら、直ぐにでも引き剥がすだろう

こんな事だけでも、口元がにやけそうになる程嬉しい


「…んふふー」

「…その笑い方キメェ」

「ちょっと!可愛い可愛い彼女様になんてこと言うの!」


傷ついた

私の心が傷ついた!!


「じゃあ、カッコイイカッコイイ彼氏サマの邪魔すんじゃねーよ」

「邪魔してませーん、愛を育んでるんですー」


そう言ってまた、真の背中にくっ付いた

真はため息を吐いて、シャーペンを置く

どうやら、部誌は書き終えたらしい


「…A」

「なにー…っん…」


スッと視線を上げれば、目の前には端正な顔がどアップ

次の瞬間には、ニヤリとしたいつもの表情


「…っな、急になに!?」

「何って…可愛い可愛い彼女サマとの愛を育んでるんだろ?」


彼の言葉に、カッと頰に熱が集まる

自分で言うのと、好きな人に言われるのはだいぶ違う

バッと回していた手を解いて、真から距離を取ろうとする


「構って欲しかったんだろ?…逃げんじゃねーよ」

「ぅえ!?べ、別に…って、どこ触って…!?」


弁解をする暇もなく、腰を持って引き寄せられる

制服の赤いリボンに指を掛けて、ニッコリと優等生スマイルを浮かべた真


「…心配すんな…ちゃんと可愛がってやるよ」

「私の言ってる可愛がるとは意味が違う…ッッ!」


私の意見が聞き入れられることもなく、硬いベンチの上に押し倒される

心底楽しそうに笑っている真を見て、私は悟った









どうぞ、お手柔らかにお願いします!!









(ちょ…!原君がいる!?ケータイ構えんなッッ!)

今吉夢2→←白蘭夢1-2



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (77 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
70人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

ユズナ(プロフ) - 今吉いぃぃぃぃぃぃいえあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあ!!!!(((( とりあえず、いまよしぬ レベルですよこれ…禿げそう(( (2015年11月8日 8時) (レス) id: f48090b258 (このIDを非表示/違反報告)
鹿野悠(プロフ) - 甘夏蜜柑さん» ありがとうございました!ブン太待ってます! (2015年7月12日 14時) (レス) id: 0a529b702d (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 朔夜さん» 了解です!もう少し時間がかかってしまうかもしれませんので気長にお待ちください! (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 涼風さん» 続編に行ったら書かせていただきます!一応赤司のは書いたのですが、僕司夢っぽくもなっているので別の物を書いて載せたいと思っています。 (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)
甘夏蜜柑(プロフ) - 鹿野悠さん» 雲雀さんと仁王書かせていただきました!丸井くんはもう少しお待ちください! (2015年7月12日 10時) (レス) id: b96b0fe977 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年5月28日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。