検索窓
今日:25 hit、昨日:2 hit、合計:160,101 hit

浮気 29 ページ30





「Aは、それでいいの?」




涼太と別れて一週間が経ったその日、私は祐希くんと二人放課後の教室で向き合っていた。


言われた言葉に、私はただ曖昧に笑みを浮かべることしか出来ない。




一週間の間、初めの方は涼太が話しかけて来ようとしていた。


しかし、それを阻止しようとするファン達と私の行動が相まって全く話しかけられることはなかった。


さらに、私は涼太から一番遠い席に座っている人と席を交換して貰った。


その相手を男の子を選ぶ辺り、私はまだ涼太の事が好きらしい。




「もう、どうにも出来ないよ。」


「…本当にそう思ってんの?」




さっきから、祐希くんの言葉が全部胸に刺さってくる。


それでも、自分に言い聞かせて言い募っていった。




「うん、もう限界だったんだ。」


「私がいくら好きでも、涼太には伝わってなかって事だから。」


「こうしなきゃずっと涼太の隣に私以外の女の子がいる所を見なきゃいけなかった。」


「そんなの耐えられないから…。」



「なんで?」


「なんで、耐えられないの?」




ニコリと笑った祐希くんが、私の言葉を遮る。


そして、もう一度同じ問いを投げかける。


私は、応えようとしない。




「保健室で言ったよね?黄瀬クンのことが大っ嫌いだって。」


「なのに、なんで耐えられないの?」




祐希くんは意地悪だ。


私が忘れようとしている感情を意地でも言わせたいらしい。





「…意地悪だ。」


「なんとでも。」

浮気 30→←浮気 28



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (478 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
642人がお気に入り
設定タグ:黒バス , 黄瀬涼太
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

何卒 - 祐希と付き合いたいわ…。 (2020年1月6日 20時) (レス) id: 58baba6999 (このIDを非表示/違反報告)
フラン(プロフ) - 祐希君イケメン過ぎ……もう付き合えよ (2019年1月1日 23時) (レス) id: 24d7937625 (このIDを非表示/違反報告)
ヴィア(プロフ) - 読みに来たのは2度目ですが、本当に、ゆーきくん…好きです…。 (2018年12月30日 11時) (レス) id: 43edf93385 (このIDを非表示/違反報告)
黎譁 - いい!凄くいい!何もかもがとってもいい! (2016年4月3日 1時) (レス) id: 885de11009 (このIDを非表示/違反報告)
メロン - 江ノ島くぅぅぅぅん!!。貴方イケメソすぎるよ!!。 (2016年2月13日 13時) (レス) id: c145b12640 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:甘夏蜜柑 | 作成日時:2015年5月4日 0時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。