story23 ページ23
「だから凛月くん
私みたいな最低な奴を仲間なんて思ってダメだよ」
小さなため息と共に頬をつねられる感覚に「いひゃい」と凛月くんの手を掴む
「本当にバカだよねぇ
俺の知ってるAはそんなセコいことしないよ」
「そんなの分かんないじゃん!」
「A、この間自分で言ってた
朔間くんもアイドルなの?ってことは、俺がknightsってアイドルユニットに入ってるの知らなかった証拠だよ
それにプロデュース科に入りたければ俺とエッちゃんの連絡先知ってるんだからいくらでも連絡取ってたよね?でもAはそれをしなかった
それってプロデュース科に興味なかったって事だし」
呆気に取られる私をおいてどんどん言葉が紡がれる
「それに、目の下の隈、きょーだい寝かせてから夏祭りの準備したり、バイト先行ってもいないってことは、学院で頼まれ事とかしたりして遅くまでやってたよねぇ?」
「どうだ」と得意気な顔をしている彼に何も言えなくなる
「文句も言わないで頑張って本当に偉いよ」
頭に乗る暖かい重みに目を伏せれば涙がこぼれてくる
「A……」
不意に呼ばれた名前に顔を上げれば、「泣かないで」と指で涙を拭かれる
「あんたは何も悪いことしてない
クラスの為に役に立とうとしただけなんだし、気を落とすことないよ」
「……っ凛月くんっ」
「本当にAは泣き虫だね」
ぎゅうと抱きしめてくれる凛月くん
「私、プロデュース科を狙ってないよ?」
「知ってる」
「ズルいことなんてしてないって信じてくれる?」
「もちろん」
「キライにならない?」
不安気に見つめれば、満面の笑みで顔を両手で包み込まれた
「嫌いになるわけないでしょ?ずっと大切なお姫様だよ」
そのまま凛月くんの顔が近いと思う暇もなく、キスされたことに気づくまで時間はかからなかった
「顔、真っ赤、可愛い」
「もうっ!凛月くんっ」
「ねぇ、返事明後日ちょうだい
夏祭りはAだけの為に歌う」
赤い瞳に囚われて、「うん」と小さくうなずいた
「でも凛月くんはアイドルだよ?夏祭りのライヴはみんなの為に歌ってあげて?じゃなきゃ、お返事しないからっ」
ふっと恥ずかしくてまた顔を背ければ「わかった」と今度は凛月くんがため息をついて返事が返ってきた
「じゃあまた明後日」
にこやかな笑みを浮かべた凛月くんに本当に惚れてしまったようだ
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猫愛りあ - 凛月くんLOVE!!かっこいい!! (2月12日 22時) (レス) id: 02dbe6c294 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - ななさん» はじめまして。コメントありがとうございます。凛月くんを褒めて下さりありがとうございます。見切り発車してしまった小説ですが楽しんで頂けたらと思います。今後ともよろしくお願いいたします (2019年8月28日 23時) (レス) id: d59b5b05f2 (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - 凛月くんカッコイイ! (2019年8月28日 19時) (レス) id: cda48c16bf (このIDを非表示/違反報告)
ゆきはな(プロフ) - かなとさん» 教えて頂きありがとうございます。すっかり抜けておりました。フラグを外しましたので、ご確認を宜しくお願い致します。 (2019年7月29日 19時) (レス) id: d59b5b05f2 (このIDを非表示/違反報告)
かなと - 編集画面の関連キーワード入力の下をよく読みオリジナルフラグをお外しください違反です (2019年7月29日 12時) (レス) id: 31b2697a36 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきはな | 作成日時:2019年7月29日 12時