恋。２

美容院のお客さん ページ12

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ー ガチャ









「いらっしゃいませっ……って、こんにちは…！」





「また来ちゃった、こんにちは」








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最近良く来てくれる彼。





キャップ被ってダブっとした涼しめのTシャツと
ズボン履いてマスクは鼻下までしてる



こんなのでもわかるんだ、
それは紛れもなくアイドルの北山宏光さんだって。






だけど今日は予約の電話もなかったのに









「先月も来てくださいましたよね…？」



「俺去年から通ってんじゃん？」



「あっ、それは存じ上げてるんですけど
来てくださるペースが早いなあと……あはは」



「あははって笑。
予約してなかったけど空いてる？」




「あっ少しお待ちください…！



……今夜は空いてます！」




「おっ、じゃあお願いしようかな」









私の疑問はまんまと笑ってスルーした北山さん

笑顔でスルーするなんてさすがアイドル









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「担当の方居られましたっけ…？」



「ううん決めてなーい」






北山さんって確か篠原さんが
何気に回数多く担当してた気がする






「じゃあ篠原さん呼んできますねっ」



「え、待ってよ」



「…?」



「こないだ神山ちゃん担当してくれたことない？」



「そ、そうですけど篠原さんが多くなかったですか？」


「ここって担当の人決めれんの？」



「ご本人様が指名してくれさえすれば…！」



「じゃあこれから神山ちゃんで」



「えっ！？！？」








わ、わたし！？！？




ど、どうして…先月は篠原さんが居なかったから
代わりに私が担当させてもらっただけなのに…

っていうかこんな私的どタイプな方(ましてやアイドル)の
担当を任せられるだなんて心臓に悪すぎる…







「神山ちゃん？いい？」



「わ、私でほんとにいいんですかっ…？」



「うん、神山ちゃんのセンス好きなんだよね」






すっ、すきっ・・・・

そんな嬉しいお言葉を北山さんに頂けて
もう天に昇ってもいいかもしれない








…なんやかんや戸惑いながら担当することに。









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「どんなのが似合うと思うー？
俺また今週末LIVEなんだよね」



「そうなんですか？
北山さんなんでも似合うと思いますよ！」



「あ、初めて名前呼んでくれた」



「っ…！/// すみませんっ」



「んはは、なんで謝んの笑」







…そう、この人を担当すると
細かいとこまで色々見られてる気がして
恥ずかしくて仕方ない



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