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先生絶対怒ってるよね...
怒られるのが怖くて帰る一歩一歩が重くなる気がした
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よし、帰ったらちゃんとごめんなさい言おっ…
ー ドンッ
『きゃっ、!』
「おーっと、ねーちゃん大丈夫か?」
下を向いたまま黙々と歩いてたから、
前から歩いてる人達とぶつかった
『ご、ごめんなさいっ…!
大丈夫です、!じゃあ失礼しま…
「あ、待ってよ、今暇なの?」
『ひ、暇じゃないです…』
「こんな時間にうろちょろしてんのに?
ちょっとの時間俺らと楽しいことしない?」
確かにもうとっくに補導されてもおかしくない時間に
歩き回ってるのはおかしい
いかにも毎日夜遊びしてそうな人達
…やだ、怖い……
こんなの初めてでどうしたらいいかわかんない…
『この後用事があるから……』
「大丈夫、俺ら怖くないからさ」
『やっ、やですっ…』
「なに?」
『離してっ…離してくださいっ……!』
そう言ってもこの人たちは私の腕を掴んで
離そうとしない
「静かにして、とりあえず行こうよ」
『や、!離してくださいやだ…!!!』
「ねーちゃんちょっとしつこいよほら行くよ」
『やです…!!誰かっ、助けてっ!!やっ…
「あのーすいません、」
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・・聞いたことのある声、
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「そいつ返してもらっていいすか?」
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…それは紛れもなく北山先生だった
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「あ?なんだお前」
「俺の生徒なんすよね」
「…まさか教師?」
「はい、見た目こんなんですけどこう見えて」
「…チッ」
「離してくれます?掴んでるその腕」
そう言われた男の集団の人達は
私の腕を勢いよく離して今度は先生を囲んだ
「なんすか?まだなんか用ですか?」
「教師だからって調子乗んなよ」
「次こういうことあったら通報するんで」
「……行くぞ」
そう言って文句を言いながら帰ってった
私は全身の力が抜けて地面に座り込んじゃって。
「大丈夫か?」
『せんせい……っ、』
「とりあえず帰るぞ、ほら立て」
伸ばした先生の手に自分の手をゆっくり重ねた
『ごめっ…なさいっ…』
謝っても謝っても
「ん」
これ以上の言葉は返ってこなかった
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絵里奈(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (2020年10月23日 17時) (レス) id: 0dbf2e6a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかやま。 | 作成日時:2019年1月25日 23時