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「…うーわ乗り遅れた」
『どうするの裕太…』
夜ご飯そのまま食べに行って
先生とのタイマンもあるから(裕太には言ってない)
早めにお店を出たんだけど
二人とも来たことない駅だったもんだから
迷っちゃってこんなことになってる
『もう22時すぎてる…』
「ごめんA、親に怒られちゃう系、?」
『…ま、まあそんなとこかな』
…そうだった一人暮らしのこと
友達には誰一人言ってないんだもんね
でもどうしよう…
いつも22時過ぎから約束してるのに
もうとっくに来ちゃってる…
怒ってるかな…ごめんね先生…
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「…待って、線違うわ」
『…え?』
「南側ってことはこっち北だから逆じゃん!!
危ねー!!」
『いやいやほぼアウトでしょ…笑』
おかしくなって笑い合う私たち
それから南側に行ってようやく電車に乗れた
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「いや危ないって、家まで送ってくよ」
『ほんと大丈夫!!もう全然補導される時間だし、
警察に引っかかったりしたら大学の推薦なくなっちゃう』
「でも俺は…
『私のことは気にしないで!もう家そこだし!』
…っていうのは嘘だけど
私のせいで裕太の大学の推薦がなくなっちゃうのは
申し訳なさすぎるし何かあったら責任取れないもん
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「…じゃあ、ここで、ごめんねA」
『なんで謝るの笑、ありがとう裕太、
おやすみなさい!』
別れを告げてからそのまま私の家の方向へ歩き出した
…フィントゥルのネックレス、ほんとに嬉しかったな
***
…でも俺は少しでも一緒にAと居たいんだよ
って言いたかったのに、言えなかった
はぁ、恋愛って難しいなあ
家まで送ることできない男ってダサすぎじゃん
大学のがあるからどうもできなかったけどさー…
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「…え、ミツ?」
しばらく歩いてたら向こうから
辺りを見回してるミツが見えた
「…玉?お前こんな時間になにほっつき歩いてんだよ」
「Aと遊んでた」
「は?Aと?」
「うん、え、なに?」
「あいつどこいんの?」
「今さっき別れたけど」
はぁーってため息ついて
お前も早く帰れよって言って俺が来た道を走ってった
…なんでミツが探してんの?
もしかして、これから会うの?
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絵里奈(プロフ) - 続き楽しみにしています。 (2020年10月23日 17時) (レス) id: 0dbf2e6a14 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかやま。 | 作成日時:2019年1月25日 23時