橙に幼馴染がいるらしい【stpr】

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『わたし、元は系列の人間なんです』

紅 「そうなんだぁ、今日はヘルプで？」

　『そうです。』

紅 「じゃあ今日は珍しい日ってことですね！」


紅音さんはそう言ってにこにこ笑う。

何この人めちゃくちゃ可愛い。


　『今日の希望は？』


わたしの営業スタイルは基本タメ。

最初のトークでいけるかどうか決めて、いけそうだったらタメ語。

美容院に来るお客さんは緊張する人が多いから、ちょっとでもほぐせたら、という思いがある。


紅 「髪をショートにして、赤のメッシュ入れたいんだよねぇ」

　『髪全体の色は？』

紅 「何色がいいかなぁ」

　『んー…、赤メッシュ映えさせるなら、ブロンドカラーとか？』

紅 「ブロンドカラーかぁ…やったことないかも…！」

　『じゃあ今日はミルクティーブロンドにして、赤メッシュ入れよっか』

紅 「お願いしまーす！」


お話をしているとわかったこと。

彼は普段、6人で行動していていつも騒がしいらしい。


紅 「この前なんかさー…」


シャトルランをやったそうで。

シャトルランのあとにフットサルをやったらしい


　『それ足大丈夫なん…？』

紅 「いや、死んだよｗ
　そういえば市来さんって関西出身なんだね〜」

　『そうやよ』

紅 「俺の知り合いにも関西のやついてさ〜
　そいつめちゃくちゃうるさいの！」

　『そうなん？』


そんな話をしてあっという間に赤メッシュも終わった。


紅 「うわぁ、すげー…」

　『似合うてるよ』

紅 「ありがと〜！」


また来るね

そう言って紅音さんはお金を払ってお店を出て行った。

にしても明るい人だったなぁ。


　『…笑顔可愛すぎやろ』


片付けをしながらそう呟いていた。







その日の夜。


　「でな〜」

　『うん…、あ、それわたしのや』

　「あぁごめん、ほい」


直人の家にいる。

なぜって？

直人に呼ばれたから。


　「そうや、A」

　『ん？』

　「明日髪切ろうと思っとるんよ、Aの美容院行きたいねんけど…」


直人が恐る恐る聞く。

断る理由もないし、むしろ紹介しようと思っとったからちょうどいい。


　『ええよ〜。駅から歩いて10分のとこにあるで。』

　「ありがとな〜。明日行くわ」


そんな約束をして酒を飲みながらテレビを見て。

気づいたら22時近く。

今日も今日とて直人に送って貰います。







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