閑話 暴走の裏側 ページ20
チアキは神城の言葉に訝しげな表情を浮かべた。
いやそれ以前に、彼女に聞きたい事は山程有るが先ず。
蛇「…今更だけど、何で僕に話すんすか？」
神「狂子にとって最も親しい相手がお前だからだ」
親しい相手、と聞いてチアキは一瞬驚く。
蛇「…あぁ成る程ねぇ…納得したっす。でもって
二人が何で攻撃し合ってそれを忘れてるんすか？」
神「…義妹が先に適合し、一時的に仮暴走状態に
陥った際狂子が傍に居たからだ。
ただ狂子は急激に衰弱し始めた妹の様子を見ていただけで
いきなり妹が化け物になって…かなり錯乱してだな。
防御が弱かった此方側のミスでもある」
蛇「…サトシが見た化け物って、もしかしなくても妹さん？」
神「そう言う事だ。ただお前らがあの別荘に来る事は本当に予想外過ぎた」
蛇「でも一応、結果オーライで良かったっしょ」
幸いにも、負傷者(チアキの場合は何故かその場で直ぐに治った為無傷判定)や
死亡者等は居らず、建物の損壊もあるにはあてが問題は無かった。
神「…まぁ、あくまでも結果だけどな…」
どうも重たい空気を纏って溜息を吐く神城。
恐らくは狂子の実母に刺された怪我のせいでもあるのだろうが…。
蛇「何か外見も性格も変わってるカンジ…」
神「二重人格なんだ、察しろ」「あ、はい」
蛇「んで、母親と父親はどうするんすか？」
神「…それに関しては未だ検討中だ。決めていってはいるけどな」
蛇「父親はよく分かんないっすけど、実母の方は完全に殺人犯っしょ？」
神「そうだが、まぁ…この世界の警察じゃ機能しないからな」
蛇「子供の僕が言うのも何だけど、無能っすね」
神「とは言え、相手が相手だったからな…」
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作者名：徒花(腐女子) | 作成日時：2020年12月7日 12時
