お前と俺のヘヴィーな日常 Ⅲ【蛇山チアキ】【原作無関係】 (ページ1)

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”記憶の間“　最初から壊れていた現実ページ1

変わらぬ友人や教師達の無視や態度に憂鬱としながら、
狂子が学校へ行く支度をしていると。

　「あら、狂子ちゃんどうしたの？」
『えっと、制服に着替えているんですが…』
　「…どうして？」
『え？いや、だって学校に行く為に…』

　「もう貴女は学校を退学したのよ？どうして登校の準備をしているの？」

あまりにも、それは唐突な事だった。
狂子は唖然とした様子で母を見たまま硬直する。
『…退学…って、え？何を言って…』
　「だって、あんな学校に狂子ちゃんは相応しくないなーって思って。
お母さん頑張ったのよ？退学手続きって面倒だったし」
そんな母の言葉に狂子は声を荒げる。
『私は自分の意思であの中学校を受験したんですよ！？
出来の悪い私が何れだけ勉強して努力したと思ったんですか！？
相応しくないだとかそんな勝手な意思で退学だなんて…』
怒りからなのだろうか、黒かった狂子の眼が紅く変わり始める。
幾ら何でも許せない、そう言い掛けた時。

　「私が駄目って言ったら駄目なの。狂子ちゃんが頑張ったのは
知ってるわ…でもやっぱり駄目なのよ」

狂子の脳内が、一瞬揺らぎ出す。
『っ、それならせめて事前に話をするくらい…！』
　「私の決定は絶対なの。その場で決まった事だから、仕方ないの」
そう朗らかに笑う母に、狂子は後退った。
当然だろう、あまりにも実母の思考回路や行動は勝手過ぎたのだ。
　「それにほら！別に退学したってどうでもいいじゃない？だって、
私は何をしても悪くないんだもの…」

　「私は愛されてるんだから」