【進撃の巨人・ライナー生誕祭2018】幸せな日々【現パロ】

episode8 ページ8

「いや、大丈夫だ。お前は飯食ってろ」

俺が言うと諦めたのか渋々ベルトルトは頷いた。

「おーい、ライナー。買ってきたぞー」

マルセルが戻ってきた。

「お、悪いなマルセル」

俺はマルセルから物を受け取る。

「じゃ、頑張れよ。俺は飯行くけどベルトルトも来る？」

「ううん、今日はここで食べるよ」

ベルトルトが答えるとマルセルは「そっか」と一言言い、再度オフィスから出ていった。

「本当に一緒に行かなくて良かったのか？俺といても楽しくないぞ……」

「ううん、別に大丈夫だよ。僕はここにいる」

「そうか」と返事をし、俺はマルセルが買ってきてくれたコーヒーとおにぎりに手を出す。
そして、仕事を再開した。

＊ ＊ ＊

「お疲れ様ー」

「お疲れー」

定時になり、皆がオフィスを後にする。

「じゃあね、ライナー」

「家、ちゃんと片付いてるよな？」

「ああ、ちゃんと片付けたよ。ベルトルトとマルセル、お前ら本当に他人の家で何するんだ？」

俺が質問すると、二人は顔を見合わせ笑みを浮かべた。
何を考えてんだ……

「それは言えないなぁ。ま、頑張れよライナー」

マルセルがそう言いオフィスから出ていった。
ベルトルトもそれを追うように出ていく。

オフィスの中は俺一人になった。
皆がいた時間とはまた違い、オフィスは静寂に包まれていた。

「さてと……」

俺は自分のデスクに座り、先程リヴァイ部長から貰った仕事に手をつけた。
部長が戻ってくる前に終わらせておかなければ。

カタカタカタ……

オフィスの中では、キーボードの音しかない。
静かで、なんだか落ち着かない。

(早く部長戻ってこねぇかなぁ……)

いや、早く戻られても困るけどな……


数時間後、部長がオフィスに戻ってきた。

「終わったか？」

「あ、はい。一応」

頼まれた仕事を部長に見せる。
リヴァイ部長は相変わらず眉間に皺を寄せながら、書類に目を通す。
本当、変わらねぇな。この人。

「ん……合格だ。今日はこのへんで終いだ」

「あ、はい」

時計を見ると11時を示している。
予定通りだ。

「……おい、ブラウン、いや、ライナー」

「……なんですか」

「てめぇも、まだ前世の夢は見るのか？」

「はい、見ますね。今朝も、見ました」

「そうか。今思えば、俺とお前は同じ調査兵団でも接点は無かったな」

「……そうですね。どうしたんですか？いきなりそんな事……」

俺が問うと、リヴァイ部長は腕を組み直した。

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