「影る」 ページ43
……黒子なりの冗談？
もしかして笑い所？これ。
そう思って黒子の表情を窺うけど、そこから汲み取れるものは何もなかった。
やっぱりさっきの嘘。こいつの感情全くわかんねぇ。
「信じられませんか？
……あ、じゃあアレやりましょうか。
�爛轡紂璽箸�入ったら僕と付き合ってください�瓠�
「いややらんけど……」
という私の言葉を待つ事もなく、黒子はまた綺麗なフォームでボールを放った。
バスケ部って話聞かないやつしかいねぇのかな。
少しの間のあと、バシュ、という今日何度目かもわからない音が返ってくる。
「あ、入りました。僕と付き合ってくれますか？」
「付き合わねぇわ。
……そもそもあれ両思い前提でしょ。告る側が条件ふっかけてんの意味わかんないし」
「それもそうですね」とまたベンチに腰を下ろす黒子に、預かっていたスポドリを返す。
「じゃあAさんが条件付けてもらえますか。
10本でも100本でも入れますけど」
「……」
冷静に考えて、「成功率100パーセント」っていうのは信じられない。だって普通にあり得ないし。
でもこの、黒子の纏う得体の知れない雰囲気に気圧されて信じてしまいそうになる。
本気で、10本でも100本でも、何だってやらかしそうな、底知れない不気味さ。
「……どんな条件でも付き合わない」
「じゃあやっぱり、僕の事を好きになってもらうしか……」
「ならない」
「手厳しいですね」
そう言う黒子の瞳は夜が映り込んでまるで影みたいになっていた。
その影に呑み込まれてしまいそうで少し怖くなった。
それを誤魔化すように右耳のピアスに伸びた手を、黒子が横目に見ていた、気がした。
「うわ、ボール回しできるんだ」
「一応バスケ部なので」
「私ミニバスやってたけどできない。不器用だから。
めっちゃ練習したのに」
「……」
「それできんのかっこよくね？」
「……」
「何？」
「Aさんって本当に可愛いですよね」
「お前ほんと言動と見た目が一致しねぇな……そんな真顔で言われても」
「僕結構これ得意なんですけど」
「そーね」
「好きになりましたか」
「ならない。
……ってか送ってもらってんのはありがたいけど、足取りが確かすぎない？もしかして私の住所知ってる？」
「はい」
「やっぱりストーカーじゃねぇか」
「僕の家、調べ物得意なんです」
「家ぐるみかよ」
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水団子(プロフ) - 歌柚さん» 話の展開を褒めて頂き光栄です、、！！！拙い文に亀更新で申しわけありませんが、楽しんで頂けると嬉しいです！コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (
レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - 光華さん» めちゃくちゃ嬉しいです、、恐ろしい程更新が遅いですが、最後までお付き合い頂ければ幸いです。コメントありがとうございました！ (2021年8月31日 3時) (レス) id: 4f5e2162c5 (このIDを非表示/違反報告)
歌柚 - コメント失礼します。ストーリや話の展開が面白くて楽しく見させてもらってます！ストーリ更新楽しみに待ってます！！ (2021年7月13日 21時) (レス) id: f33fb75788 (このIDを非表示/違反報告)
光華(プロフ) - 好きです！更新応援してます！ (2021年5月16日 10時) (レス) id: a571740452 (このIDを非表示/違反報告)
水団子(プロフ) - よもぎお餅さん» 黒子くんのお家に行こうと尾行したら見失った、というエピソードが好きでそこから色々と捏造を重ねたらこんな黒子くんが出来上がりました(^-^)主人公らしからぬミステリアスさが魅力だと思っています！コメントありがとうございました！！ (2019年6月19日 20時) (レス) id: f26d4bb807 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：水団子 | 作成日時：2016年9月16日 0時
