【ツイステ】運命の人は鏡越しに『四枚目』［アズール･アーシェングロット］

美人顔って描けなくない？ ページ37

「ああああ！！アズ！殴らせろ！」

「何故！？理不尽にも程がある！」

「お前の髪と表情が難しすぎるんだよ！！」

「僕のせいですか！？」

「うぐぅ……」

「はぁ……今回のヒステリーの原因は何ですか？」

「落書きの顔がリドル君っぽかったから、リドル君描いたのね」

「……はい」

「んで、最推し描かないのは違くないかって思って」

「……えぇ」

「アズもね、頑張ったのよ」

「そうでしたか」

「うん。そのクルックルした髪、触り心地は良いけど描きにくい……どう生えてやがる……」

「と、言いましても……」

「腹立つ……」

「あの……グシャグシャ撫でないで下さいませんか？」

「ウギィィィィ！！」

「うわっ！？怒り方までリドルさんに似てきてますよ！」

「無理ぃぃぃぃ！！……はぁ……」

「……満足したんですか？」

「うん……頑張る……」

「…………随分と幼く描きますね？」

「わぁああ！？み、見るなぁ！」

「ンブッ！？殴ること無いでしょう！？」

「ばかぁ！」

「……ふふ、完成したら見に来ますね」

「見なくていい〜！！」

「ですが、リドルさんは若干似てるような……」

「リドル君は女顔じゃん。アズはギリ男顔」

「ギリ？ちゃんとした男顔ですよ」

「いや。アズはね、悪役令嬢顔」

「悪役令嬢！？」

「うん。美人さん」

「あぁ、それはどうも……」

「だから、中性顔だよね」

「そんな事を言ってしまえば、Aさんも中性じゃないですか」

「えー！？嘘ぉ！？」

「美少年顔というか……女性にしては凛々しいんですよね」

「マジ？」

「目鼻立ちはしっかりしてるかと」

「おぉ、そりゃどうも」

「でも童顔なんですよね」

「それは自覚してる」

「それも含め、美少年的な中性ですね」

「少年かぁ……」

「今は髪型補正がありますけどね。後は丸顔だったりする所が、ギリギリ女性らしいというか……」

「褒めてんの？貶してんの？」

「褒めながら貶してます。だってほら──」

「わっ！？」

「……ほら。前髪をオールバックにすると……って、顔がいいな。クソ……イケメン……」

「おーい。そりゃ男顔でって事ですかね〜？」

「……何でしょう。男として負けた気分です」

「それ言ったら、私は毎回アズの顔を見る度に、女として負けた気分になってるぞ」

「悪役令嬢と言われても、全く嬉しくないです」

「美人顔、私は好きだぞ」

「それは嬉しいですけど、矢張りこう……悔しい……」

「いいと思うけどなぁ……」

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