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34気づかれない ページ39

夢主side




この時からという明確な時間は分からない


ただ、気づいたらという感じだ





『やあ おはよう!』



声をかければ当たり前のように返ってくる返事




『出た』


『朝からうるさい』


『帰れ』


『扱いが酷いよ!?』



確かに扱いは悪かったけどそれでも構わなかった


一緒に話していて私も楽しかったから





『……そういえばAさんは?』


『私はずっとここにいたよ!?』


『え……そうだった?』




だけど何時からか


みんなの目から私は薄れていった






『Aって今日来てたっけ?』


『休みじゃない?朝から見てないよ」


「というかAさんが居てるか居てないかの話をお昼にするってどうよ?」




いつの間にか



返事をくれたこと(当たり前)が当たり前じゃなくなって


気付かれない(当たり前じゃない)ことが当たり前となっていった




ねえ、お願いだよ



みんな返事してよ



私は…



私は!



「ここにいるんだよ!」







「次の時間何だっけ?」


「えっと……化学だから移動だね」


「そこの二人早くしろよ放っていくぞ」


「待ってよ稀代」さん」



パタパタと教室を出ていく三人は私の横を通りすぎていく



ああ、やっぱり


私は透明人間


その名も通り無色透明


周りは私が居ても気づかない















「みんなおはよう、HRはじめるよー」


「今日の欠席者は……特に居ないね」



周りは私が居ないことにも気づかない



居ても居なくても変わらないなら…

みんなへ→←ておくれ



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作者名:儚きPIERROT x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=h0ak9an0ai6  
作成日時:2015年5月17日 17時

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