21思惑 ページ24
臨也side
大概の不良共はシズちゃんに敵意を向けてるけど、俺だって狙われてないわけじゃない。
街を歩いていてチンピラに絡まれることなんてしょっちゅうだ。
……まぁ、その場合はシズちゃんに罪を擦り付けるか、もう楯突いて来れないようにするんだけど。
「くそっ折原臨也め!どこ行きやがった!?」
近くで俺を探す不良の声。おー怖い怖い。
見つからないように建物の影に身を潜めて耳を澄ます。
今回、俺はどちらの方法もとらなかった。
「?なんかあるぞ?」
おっと、不良共が何かを見つけたようだね。
「なんだこの紙?」
「雇用証明書?」
もはや俺を探すのを諦め 拾った紙に群がる不良共。
そんな奴らを尻目に、俺はそっとその場を離れて夜の街へと紛れ込んだ。
ああ、楽しみだなー!楽しみだなー!!
今 俺の顔はきっと最っ高の笑顔なことだろう。
それだけこれから起こることが楽しみで仕方ない。
情報を調べれば他者と同じように出てくる。
それは本当に興味を引かないほどに。
周りから浮かない、注目を浴びない
だからこそ存在が認識されずに上手く紛れ込む。
普通の人間がこれほどまでに影を薄く出来る なんて興味深いことだろう!
得たいの知れないナニカの力だと言うなら興ざめだけど…
さぁ、種はまいた。
彼女はどんな顔をしてどんな思いをしてどんな行動を起こすのか。
精々楽しませてよ?
・
Aちゃん
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作者名:儚きPIERROT x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=h0ak9an0ai6
作成日時:2015年5月17日 17時