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18通行人A ページ21

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時は水曜日の午後、昼時(ひるどき)とも夕方とも呼べない時間である。


紺色をベースに赤色のラインが入ったブレザーを身に纏った少女が人通りの多い道に立っていた。


Yシャツの首もとには深い緑のリボンが綺麗に結ばれておりスカートも規定の長さより短くない。



どこをどう見ても帰宅途中の学生、そんな彼女は人が常に行き交うような道の真ん中で立ち止まっていた。


だが、周りの人々は彼女に注目するわけでもなくただただ普通に横を通り過ぎていく。


浮いているわけでもなくむしろ溶け込んでいる彼女は、手の中にある小さな紙と周りの建物を交互に見比べていた。



しばらくしてため息をつく彼女の顔は諦めと疲労の色が伺える。



そう、彼女はこの膨大な数の人が行き交う街の真ん中で一人、重大な謎を前に途方にくれていたのだ。








……え?長いし意味がわからない?


ならば簡潔にひとことで言おう。





彼女は道に迷ったのである。







こうなってしまった事の発端は土曜日に言われた折原の言葉。


『書類とか色々あるから一度来てね』と住所の描かれた紙をもらったのだ。



同時に連絡先も教えてもらい、今日 学校が終わり次第伺うと連絡も入れてある。



しかし、新宿には着いたのまではよかったのだが、A自信、新宿に来るのは初めてに等しい。


こうして彼女は新宿の街で途方にくれているのだった。

19新宿→←一人と独り



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作者名:儚きPIERROT x他2人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/personal.php?t=h0ak9an0ai6  
作成日時:2015年5月17日 17時

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