透明人間は人間に入りますか？【デュラララ】 (ページ17)

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15帰り道ページ17

夢主side

「じゃーなボッチ」

「ボッチじゃないから！」

そんな言葉を返したところで大した反撃にもならないのだけれど…

というか私の方がダメージ大なんですけど！主に首が！

「痛いなら言わなければいいのに」

岸谷先生から呆れた視線が送られた。

ごもっともです。

「……条件反射？」

語尾を上に上がらせて問いかけるように言う。

言いたくなるんだもん仕方ないよ！

「まあいいや俺達も帰ろうか」

折原さんのその言葉で私達も帰ることにした。

・

「Aちゃんさ、手帳の中身を見たかい？」

帰路の途中、不意に折原さんが私に聞いた。

「……まぁ、持ち主の名前がないか確認のためにパラパラと見ましたが…」

手帳とか本とかさ、名前とかは書かれてないとわかっていながらも意味もなくパラパラしちゃうよね？

「速読術なんてハイスペック私持ってないから内容とかは読めてない、ですよ？」

私が言うと肩をすくめられた。

え？何！？私何かダメなことした！？

「見られたということが重大でね」

何か含んだ言い方で折原さんは続ける。

「俺は情報屋でね。情報が漏洩した、なんてことがバレたら…」

そこで首を切るジェスチャーをした。

「はぁ…」

私は話がついていけず簡単な相づちしか打てない。

え？まさかまさかの口封じ？殺されるの私？

「という事でバイトしてみない？」

あ、全然違った。

「首が治ってからでいいからさ」

そう付け足す彼に即答に近いもので答えた。

「あ、はい。それならいいですよ」

「おや、決めるのが早いね」

私の即決に少しばかり驚いたようだ。

「断る理由とかないからね………あ、ごめんなさい」

しまった！完全に敬語が外れてた！

慌てて謝ると折原さんはすました顔のまま言う。

「敬語のこと？別にいいよ」

え？いいの？

でも、目上の方…と言おうとすると折原さんは被せて言った。

「まぁ、今までのように無理やり語尾だけを直すのが面白かったからそのままでもいいけど…」

「お言葉に甘えて外させていただきます！」

全く最初に敬語外していいか聞けばよかった！

今までの努力は何だったんだ！

と、私は心の中で口を尖らせた。

まぁ、首の痛さに悶えるのが先だったんだけど…