透明人間は人間に入りますか？【デュラララ】 (ページ2)

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01日常ページ2

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「明日は土曜日、しかもバイト休みだーーー！！」

放課後、校門に向かいながら歩く安部咲良(あべさくら)が頭の上で手を組み伸びをしながら言う。

しかし、久しぶりだと言って喜んでいた顔は次の一言で固まってしまった。

「でも今日はあるんだろ？」

言ったのは咲良の隣にいた広瀬稀代(ひろせきよ)。

「……ちょっと稀代、現実に引き戻さないでよ」

「オレは事実を言っただけだ」

その言葉は冷たく聞こえるが、稀代はこういう性格で、彼女達にとってこれが日常なのだ。

「じゃあ、明日はメイトに行く？」

二人の前を歩いていた藤川弥生(ふじかわやよい)が二人を止めるように話しに入る。

「行く！とあるの新刊買いたーい！」

「オレはパス、忙しいし」

元気よく返事する咲良。

対してあまり乗り気じゃない稀代に弥生は反論をした。

「一番の暇人が何を言う」

「は？オレにはゲームをするという仕事があるんだよ」

当然のように言う稀代、だが下手に反撃すれば彼女は自前の毒舌で罵りながらゲーム愛を語り始めてしまう。

ここは敢えて触れないのが正解だ。

「……あ、そういえば明日はソードアート(ゲーム)の発売日__」

「よし、オレも行く」

「切り替え早いっ！」

そんな感じに学生ならよくありそうな会話をしていると下駄箱にすぐ着いた。

「……あれ？Aは？」

稀代の声に三人が振り返っても探している人物はいない。

「ちょっと！教室出てからずっと弥生ちゃんの隣にいてたでしょ！」

言葉を発して視線を向かせたのはA A。

この物語の主人公である。

しかし、

「……ガチで気付かんかったわ」

三人の声は見事にハマった。