予想外―�� ページ31
「あの…鳴宮さんは、いますか…」
及川君の声に被る形で聞こえた、自分を呼ぶ声。
聞き馴染みのないはず、なのに、何処かで聞いた事がある声。
教室の後ろの方から聞こえてきたそんな声に、振り向くと。
「………俺の彼女になんの用事かな？」
私が声の主を見て、また体を強張らせてしまったのを及川君は察したのでしょう。
気付かないうちに立ち位置を変え、私の事を背中で庇っていてくれました。
というのも、
「…昨日の………？」
「あ…えっと、そうです………」
私を呼んだのは、昨日の放課後、妹のすずといたクラスメイト達。
すずの姿は見えませんが、それ以外は恐らく昨日と全く同じメンバーではないでしょうか。
彼女達は居心地の悪そうな表情を浮かべ、一人は目線を床に向け、また別の一人は落ち着きなく指を蠢かせたりと私以上に緊張しているようです。
昨日ファストフード店で会った時とは打って変わり、私を睨みつけたり敵視しているようには見えません。
「その…今、少し…」
もごもごと話しかけてきたのは、昨日私を鋭い目付きで呼び止めたあの少女でした。
今日はその鋭さは一切感じられない、しおらしい様子ですが。
「あの…及川君」
「………無理はしないでね？」
「ありがとう、無理しないように頑張る。」
今回はただただ敵意をぶつけられる訳ではなさそうだと思い、庇ってくれていた及川君に声を掛けると、彼は私が考えている事はもうお見通しだったようで。
立ち位置を変え、何も言わずに私の横に落ち着いてくれました。
…正直、私が見る限り昨日の事を根に持っているらしく、不機嫌な表情が隠し切れていないように見えますが。
「えっと………もしかして、すずの事で何か…？」
彼女達が私に声を掛けてくる理由といえば、それしか思い付かない。
恐る恐る私の方からそう声を掛けてみると、少女達は小さく頷きました。
そして、
「はい…その…昨日は、いきなり睨み付けたりしてすみませんでした…」
「………えっ？」
謝罪。
一瞬言葉の意味が理解出来ず、固まってしまいましたが。少女達が口にしたのは、謝罪の言葉でした。
「あの、あたし達…鳴宮さんに会った事もないのに、凄く失礼な事してしまったなって…思って…
許して貰えるなんて思いませんけど、でも謝りたくて…」
続いた言葉に、更に戸惑ってしまう。
私がずっと抱えていたモヤモヤしたものが、急に無くなったような。戸惑うあまり、私は無言になる事しか出来ませんでした。
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Guilty(プロフ) - モモさん» コメントありがとうございます、キャラの把握、そして溺愛っぷりはかなりこだわって書いてますのでそう言って貰えると嬉しいです☺ (2023年2月23日 13時) (
レス) id: 4d6b8818fd (このIDを非表示/違反報告)
モモ - 及川さんの溺愛っぷりがすごいです！キャラがちゃんとつかめていて、見ててすっごく面白です！！ (2023年2月23日 13時) (レス) @page44 id: 759a61aa3f (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 長らくお待たせしてしまいましたね😅文章の書き方はこだわっているつもりですのでそう言って頂けると嬉しいです、ありがとうございますo(_ _)o (2022年9月11日 19時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
あ - ここここ更新されてる😭ずっと待ってたんですよ！！1話1話の文の書き方好きです (2022年9月11日 18時) (レス) @page29 id: a182ab6823 (このIDを非表示/違反報告)
Guilty(プロフ) - あさん» 毎晩覗きに…！？Σ(ﾟ∀ﾟﾉ)ﾉマジですかありがとうございます、そんなに期待されていたとは…毎日更新が出来ないのが申し訳ないです、必ず近いうちにまた更新させて頂きますm(__)m (2022年8月23日 2時) (レス) id: 7dfd57a894 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Guilty | 作成日時：2021年7月8日 14時
