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story2 ページ4

Asaid

「失礼します」

ノックをし、中に入るとまだ瀬名先輩の姿しかいなかった

「A!!」


「えっ?


……ぅっ」

壁に寄りかかってた先輩は私の名前を呼んでは、勢いよく私に抱きついてきた
いつもの事ながら、もう少し勢いはなくならいのかしら
抱きついてくる分にはいいけど……


「あいたかったよぉ〜、A!!」


いや、良くないか

こんな場面見られたら、彼氏に怒られるなとか色々考えてると、ふてくされた先輩の顔が視界に写った

「むぅ〜」



はぁ……、またか

私が何も反応しないと、少し不機嫌になる先輩は毎回のことで
本当に私より歳上なのかと疑うが、彼の実力は確かなもので
私もKnightsの力になれるように頑張らなきゃいけない
足を引っ張らないように彼らを陰ながら支えよう


「先輩、今日も頑張りましょうね
みんなが来る前に、私は支度してきますのでまた後ほど
今日もよろしくお願いしますね」


ニコッとはにかむと、先輩も膨れづらから笑顔に変わった


「勿論、今日もよろしくねぇ〜

A♡」


「ビシバシ行きますからねー!」と一言告げ、隣の部屋で着替えを始めるのだった




またあの部屋に戻ったら、瀬名先輩に抱きつかれるのなんて毎度のこと
毎回、他のメンバーは笑ってる人が多い

見てないで助けて欲しいと、切実に思う


けど、それなりに私はここで認められてると思えば自然と頬は緩んだ




だから私は今日も彼らの期待に応えられるように、もっと頑張らないと




着替えが終わり部屋に戻る支度をするとカバンの中から、バイブ音が響いた
携帯を取り出し一件のLINEを開くと、私の彼氏からだった
内容を見ると以前の彼とは違く、彼氏なりに彼等と向き合おうと頑張っていた
キセキの世代は征十郎を除けば、仲がいい
けど私は未だに征十郎と会うのが怖い
けど、彼氏は征十郎を含めキセキの世代と向き合おうとしてる

怖がってちゃ何も始まらない
彼が頑張るなら私だって頑張らないと
もう私は、帝光中(あの頃)の時みたいに操られた駒なんかじゃない









私は紛れもなく、東雲Aという一人の人間だ









今更彼に反抗するのはおかしい
けど、あの人が頑張ってるなら私も全力でサポートしよう





彼のためにも







だから私だけが彼らと舞台が違くても、応援し続けるんだ






たとえそれが、最悪の末路を辿ろうとも────









私は一言、彼氏に返信を入れ、隣の部屋に戻るのだった

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作者名:saki | 作成日時:2017年10月5日 21時

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