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ポンコツ20 ページ21

ASide





チクタク チクタク





シーン





時計の秒針がうるさいくらいの沈黙






き、きまずい






公園で彼に捕まったあと、無言で屯所まで連行された






そこまでは我慢できたが、そのまま手を離さずに彼の部屋に連れていかれたときは驚いた






『部屋…間違ってません?』






沖「いや あってる」






あんな即答されたらそれ以上は何も言えなかった






行く途中に会った隊士さんたちの視線が痛かった






今は絶賛正座中





彼と離れすぎかもしれないが壁際の隅で






それ以上近くは正直レッドゾーンだからだ






私はまだ恥ずかしくて俯いたままだった






彼の顔を直視できない






いま、どんな顔をしているんだろう





ほんの少しだけ私は顔を上げてみた






するとそこには






沖「ぐーぐー」





バカみたいな目をした人がいた






『えぇ………だれ!?』






なにあの目!?





なんか異様に大きいような…





あっ よだれ垂らしてる?






寝ているのかな…






総悟くんの同居人…?






じゃあ、総悟くんはどこに?





さっきまで私の腕を引っ張ってたのは紛れもなく、総悟くんだった





だったら今、目の前にいるのは…?






うーん わけがわからない






『んー…寝てる人を起こすのは悪いしなあ
総悟くんにはあとで話をしよう
それにしても…同居人さん 謎です
本当にいつからいたのでしょうか』







沖「ぐーぐー」






Aはそろーりそろーりと障子まで歩き、開こうとした





だが、その時





『わっ!?』





勢いよく後ろに引っ張られ





すっぽりと同居人らしき人の腕におさまっていた






沖「どこ行く気だ?」





ん?。。。ん?。。。





今の声は





『総悟くん…なの?』





沖「ここはオレの部屋だぞ
オレ以外に誰がいるってんだィ?」






『だってさっき……
総悟くん…その手に持ってるのはなに?』






沖「これはアイマスクだ」





『マイラスク…?
つまり仮面のようなものでしょうか』





沖「アイマスクでさァ…
仮面じゃねぇが なんだ
コレつけてたからオレだとわかんなかったのか?」





『コクン』





本当にびっくりした〜






沖「フッ……バカだな」





わらった?




振り返らなきゃ彼の顔は見えないけど、それでも今笑ったのはわかった





待って 振り返らなきゃ?





待って 今の状況





『うわあああ///』

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作者名:のだ。 | 作成日時:2018年8月22日 14時

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