第207話・ダイヤモンドダスト戦 その6 ページ19
失点してからすぐ点を取り返してきたダイヤモンドダストの恐ろしさを身をもって知った円堂。
「この程度とは、ガッカリだね」
鼻で笑うガゼル。そしてそこで前半終了のホイッスルが鳴り響いた。
「くっそー、ものすごいシュートだったぜ…」
「さすがに一筋縄ではいかないね…」
「ああ」
正義の鉄拳を破られた円堂に立向居が駆け寄った。実際に打ち敗れた円堂より立向居のほうが凹んでいるようにみえる。
「心配すんな! 究極奥義に完成なしだ! 次は止める、そして勝つんだ!」
円堂は思ったより凹んでおらず笑みを浮かべるほどに余裕があるようだ。
◇
フィールドから離れ控室へと続く廊下にてガゼル、バーン、グランが集まっていた。
「…互角ってのは恥ずかしんじゃねーの?」
「勝てるよね、円堂くんに。Aちゃんにも」
グランに言われピクリッと肩を震わせたガゼルは拳を握った。
「私は負けない…! ダイヤモンドダストの名にかけてっ!」
円堂たち雷門イレブンで遊んでいた自身への憤慨か、グランに言われずともわかっているという苛立ちか…どちらにしろ今の彼は逆に冷静であった。
だからなのだろう、
「盗み聞ぎだなんて隅に置けないじゃないか、九重」
「うぇ…バレてた…」
冷え切った瞳でAを睨むガゼル。興味本位で覗きにきてしまったことを後悔するAは早足でその場を去った。
「アイツ、俺が今でも仲間に引き入れようとしてる自覚あるのか?」
「……ッ」
去っていくAの背中を見つめながらバーンがぼやいた。
ガゼルはAに対し、悪意はない。だが敵であろうことには変わりない。
「私は本気を出すにも値ししないとでも…言うつもりだったか?」
もはやサツイすらわいているのではないか、と疑うほどのオーラを醸し出し始めたガゼルにバーンは呆れていた。
グランは何も言わなかったが、走り去っていく彼女の背を見つめていた。
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活字不足卍(プロフ) - 若いうちにやってみたいことの一つとして、バンジージャンプがある。でも咄嗟に腰が引きそうw (2022年6月9日 1時) (レス) id: 63abfde266 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりりん(プロフ) - 続きが読みたい!!(クソデカボイス) (2021年2月27日 15時) (レス) id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
田中優香(プロフ) - 楽しみ過ぎる(豪炎寺の復帰はアツいね) (2021年2月26日 1時) (レス) id: da5dc9d8d2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:活字不足卍 | 作成日時:2021年2月26日 0時