第150話・チームK ページ15
試合が今か今かと始まろうとしている中、佐久間は不動への不信感をぬぐえず、
不動にはボールを渡さないようにしよう、と鬼道に伝えた。
同意する鬼道は、それでもAが心配なのか、フィディオと並ぶその背を見つめていた。
試合開始のホイッスルが鳴り、ビオレテからのキックオフ。
ボールはデモーニオに渡り、鬼道に向かって突進していく。
「この試合で、お前には消えてもらう！」
「なに！？」
ボールを抱え一回転したデモーニオは
「真・イリュージョンボール！」
鬼道の使うイリュージョンボールをまざまざと見せつけて来た。
そして彼の走り、動き、技術のすべてが鬼道のそれと酷似していた。
それだけではない
「ビオレテ、上がれ！ ビアンコは右サイドだ！」
「これはッ━━━━！？」
フォーメーションに戦術までもが鬼道が帝国学園のころにいたのと同じ。
「どうなってるんだ、これ…？ 帝国学園の動きそのものじゃないか！」
Aはじっとデモーニオに視線を送り始め、
鬼道は動揺の色を隠せずベンチで試合を静観している影山を見た。
「これ以上進ませるな！
マルコ、ダンテ！ ディフェンスラインを下げるんだ！」
フィディオからの指示が飛ぶが「遅い！」と
ドリブルで上がるデモーニオのスピードが指示を受けた選手よりも速かった。
メンバーがいつもと違うためか連携がうまく取れないオルフェウス。
すると円堂が中盤を鬼道に任せるよう頼まれる。
影山の戦術を理解している鬼道であればうまく立ち回れると。
「分かった！ 頼んだ鬼道！」
「ああ！」
デモーニオの後ろに迫る鬼道。
「ロッソ、逆サイドへ！ ベルディオは右だ！」
「アンジェロ、逆から来るぞ！ アントン、右サイドだ！」
鬼道の指示によりディフェンスが機能を始めた。
佐久間はロッソにつく。
(鬼道を超える存在だと？もっと強く、もっと力を。
敗北の屈辱にまみれた俺たちは、影山の言葉に導かれ真。帝国学園に入った。
そして、サッカーの闇に堕ちた俺たちに光を見せてくれたのが、鬼道だったんだ！)
鬼道の背中が、デモーニオに被る。
(お前などに、鬼道を超えられるものか！！
俺は鬼道のプレーをずっと見てきた。だからお前の戦術が全て分かる！！
一人を囮にしてディフェンスを引き付け、空きスペースを作り……
ここにパスを通してくる筈だ！！)
第151話・デモーニオ・ストラーダ→←第149話・手があつい
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皇(プロフ) - 一番最初から全部読みました。最高です。しかもまだまだ続く…！やっと追いついたので本日の一言も始めてみましたがとても面白かったです。これからも更新頑張ってください！✨ (2022年9月22日 9時) (
レス) @page38 id: 84ae00d6d7 (このIDを非表示/違反報告)
フラッペ(プロフ) - 本日の一言が好きすぎる (2022年9月14日 23時) (レス) @page23 id: 9679665185 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：活字不足卍 | 作成日時：2022年9月11日 16時
