この少女、アホ。其の弐【呪術廻戦】【狗巻棘】

この少女、許容不可 ページ9

うーん、暇だなぁ



呪霊って言ってもちゃんとした気配ないし・・・



だから感知出来ない！！



はぁ



歩くの疲れたぁぁぁぁ


「誰も居ないし・・・」


！？


「え・・・多分コレ。準一級呪霊の気配だよね？なんで？二級までじ・・・！？





今度は特級？どういう事なのよ！！！」




もう！！



集中して。



そう。



呪霊の方に気配を巡らせるの・・・







こっち！！







間に合いますように・・・！！

＊＊＊＊


「棘！？」

目の前には特級呪霊、そして血反吐を吐いている棘。


・・・

「西園寺先輩！！話はあとで！！今はこい・・・」

「ねぇ、恵君。棘傷付けたの、アイツ？」


棘を傷付けたのなら、それなりの罰が必要だよね？


「・・・はい。」

「そう。少し待っててね。棘を運ぶから。すぐ、戻る」



「はい。」




許せない。



自分の大切な物を守れなかった私も、大切な人を傷付けたアイツも。







全部、全部。




許せない！！！！！




「棘。大丈夫？」

「しゃけ・・・」

痛そうに・・・




きっとすごく痛いんだろうなぁ





それなのに、頑張って。







だから、私も頑張らなくちゃ



「今、安全なところに運ぶね？」

「おかか・・・、明太子」


大丈夫なんかじゃないよ。


棘を置いて戦えなんて言わないでよ。


「イヤだ。絶対。」


「・・・高菜、こんぶ」

大丈夫だから、他の奴らが傷付かないように戦って


って、なんでこんな時まで人の事・・・！！


「大丈夫じゃないから！！棘死んじゃう！！私、イヤだ！！」


いやだよ、棘が居なくなっちゃうの。



いやだよ。




「おかか。明太子、高菜！」

「・・・分かった。絶対に、死んじゃダメだよ。私、絶対にアイツ殺すから。」


絶対に、もう傷付けない。



誰も。




棘ありがとう。


私頑張るね。



アイツ、絶対にぶっ祓ってやる！！









　









　









『死なない。戦って、誰も殺させないで！』

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