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63話 ページ13

シリウスと別れ、ルーピンにホグワーツへと送ってもらった


その足で医務室へと向かう


あの時一緒にいた皆も医務室にいる


ハーマイオニーとロンはベッドに横になり、他の3人は側の椅子に座っていた




ハー「ああ、ハリー、お帰りなさい。シリウスはどうだったの?」


ハリ「かなり窶れていたけれど、あまり酷くはないらしい。まだ当分は入院しなきゃだけれど…」


ハー「そう、酷くないのならよかったわ。」



ハーマイオニーも他の皆も安心したように笑った

でも今は他に気になることがある




ハリ「…それで、Aは?」


ロン「さっきダンブルドアとスネイプが来て何か話してたけど…まだ目は覚めてないらしい」


ハー「でも、きっと大丈夫よ、そうでしょう?ねっ?聖マンゴで調べて異常はなかったんですもの…」




先ほどの安心した顔とは一変し、不安げに顔を曇らせていた

彼女に面会することは叶わない






彼女は僕らが冷たくしてしまったにも関わらず助けに来てくれた

そして死喰い人を前にしても尚、僕らの味方をしてくれていた



本当に死喰い人に入ったなら、命令を無視したりヴォルデモートに歯向かうことはできないだろう

歯向かった時点で命はないように思える





彼女の話をしっかりと聞かなければならない

何も知らずに否定してしまっていたけれど、彼女には彼女なりの考え方があるはずだ





そして、僕が彼女にシリウスを助けてと言ったから、そのせいで彼女が目覚めないのなら…


不安で仕方ない



僕はシリウスを失いたくないがために友達を利用してしまったのだ

僕の初めての友達で、家族のように大切な存在だったはずなのに



これじゃあ彼女が嫌う大人たちと同じじゃないか…




今度は僕が君を守ると言ったのに、全然できていない

君に甘えてばかりだ





謝りたい

そして君の話を全部ちゃんと聞きたい





早く、目覚めてくれ…



_______________________



学期が終わる3日前にハーマイオニーとロンは退院した



Aはまだ目を覚さない



_______________________



夏休み前日



昼食を食べていると僕達3人はマクゴナガル先生に呼ばれた

食べるのをやめて大人しくついて行った先は、医務室




何故呼ばれたのか




その瞬間に僕達は理解し勢い良く扉を開けて中に入る









ずっと閉め切られていたカーテンは開かれ、そこには上半身を起こして座る彼女の姿があった

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作者名: | 作成日時:2020年6月2日 19時

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