牛鬼組の雪童子 (ページ8)

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45話ページ8

頭に何かがぶつかったかのように思えた

グラグラと目眩がする
だってあの狒々さまだ、牛鬼さまと仲の良かった狒々さまだ。強い強い狒々さま…

そんな方が…昔遊んでくれたお優しい方が…この世に居ない…？

｢う、そ……｣
｢…ほんとだよ…｣
｢…ひひさま…｣

シン…となる部屋の中を両断したのは、牛鬼だった

「使えぬコマを見捨てる行為。それは、いくらでも増援が見込めるからではないのか」

隣から聞こえる低くてくらい声色
そこにいた牛鬼は冷たい目で一同を睨みつけていた

「ぞ…増援…！！？」
「はは…そんなまさか…」
「まさかではない。戦力は多めに考えていた方がよい」

先程の静かな雰囲気は何処へいったのか、
牛鬼の低い声よく響く

「聞けば敵の大将は若く冷酷だが…野望に燃える男。血の気の多い妖怪はそういう男の元に集まると言うものだ。味方殺しは自信の顕れ…彼等は先鋒に過ぎず、彼等だけが実数にあらず。更なる強大なものとなり、この地に攻め込んでくるだろう」

牛鬼に指摘され、ザワザワと騒がしくなる一同

「…まぁ、それだけ強烈な光の元に強大なものを作ろうとしたら…より大きな影も出来るでしょうがな」