私が何をしたって言うんだ。【入間銃兎】

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銃兎「逃げるなよ」


その言葉で今から銃兎さんがしようとすることが解ってしまった





ざっくり言うと「襲う」とはこの事






まぁ成人済男女がひとつ屋根の下に、

なんの関係を持たずに死ぬまで暮らせるわけないだろう




銃兎さんが決して嫌いな訳ないが、
保護された時点でどうして気づかない。と自分に問いただす



私が現にこの様に、馬乗りにされ襲われる寸前だと言うのに

全く抵抗しないのは、

先程「逃げるなよ」と言われたからではない






そっかぁ…私、銃兎さんが好きなんだね。





こんな事するのは初めてだから、


上手にできるかどうかわからないけど……



ちゃんと銃兎さん(あなた)が退屈しないように



努力はしますから。





ふふっとゆっくり口角を上げ、

銃兎さんに答える




『逃げませんよ』





考えなくてもわかっていたが、
こういうのは普通夜にする事で、今みたいに昼間にする事じゃない



子供という存在が近くにないから、
私達は何も気にすることなくこうしていられる




カーテンは閉ざされ、
外からはこちらは見えない



条件が揃いすぎてる




銃兎さんは私の言葉を信じられないのか、
しばらくフリーズしていたが、「上等だ」と言い放つ




言葉の割には優しい手付きで、指で私の唇をなぞる



ゆっくり銃兎さんの顔が近づき、思わず目をつぶる



ノンストップで唇に生暖かいものがあたり、


私の脳はただ唇に感じるそれだけで、


銃兎さんにキスをされたと信号を出す




鼻腔をくすぐるタバコの匂



『んっ……』




心臓は"初めての事"に驚き、バクバクと音を立てる



唇が離され、ゆっくり目を開けると

眼前には銃兎さんが笑っている姿が映る





銃兎「気づいたか」



一瞬なんの事かとと考えたが、すぐ理解する

元々この行為は銃兎さんが私に何かを分かってもらう為





恐らく、銃兎さんが私にキスをしたということは


つまり、結論的にはそういうことなんだ




好意を寄せてくれている




私はそれに答えなければならない





Yes or No





銃兎「わかったなら答えてもらおうか」



そう言う銃兎さんに私は目を丸くした




『銃兎さんも割と鈍感ですか?


抵抗しないのはもう返事になっていたと思うんですが…』






銃兎さんが目をかすかに見開き、
「ふはっ…」と息を吐き出して笑う




銃兎「ド天然が言えることか」

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