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凪咲:リコさん、日向さんお願いがあるんですけど


日向:あー、いいよ


凪咲:え?いや私まだ何も...


リコ:いいのよ。はなからそのつもりだったから


困惑する凪咲にリコはほらとっとと準備して!と選手たちに呼びかけるとほーい。と先輩達は何事もないかのようにジャージを脱ぎ始める

そんな中、事情を分かっていない1年生たちは不思議に思いながらも準備を始めた


生徒:それではこれから誠凜高校対海常高校の練習試合を始めます


その声につられてスタメンの選手たちはコートに向かう


生徒:あ、あの...始めるんではやく5人並んでください


黒子:あのいます


ずっとその場にいたはずだが相変わらず気づかれていなかった黒子に相手コートがざわつき始める


生徒:えと...あと一人は...


凪咲:すみません、今行きます


少し遅れて更衣室から走ってきた凪咲は長い髪を結い、選手達と同じユニフォームを身にまとっている


黄瀬:凪咲っち!?


生徒:い、いやでも君...


凪咲:公式試合でなければ問題ありませんよね?


監督:...話にならんな


あきれた様子を見せながらも凪咲が出ることを容認してくれたようで、相手チームだけでなく誠凜側の1年生も驚いている


降旗:監督、あれいいんすか?


リコ:あら、普段も試合出てるじゃない?


河原:い、いや普段は誠凜だけだし...


小金井:いいんだよ。昨日俺らで話して出すことにしてたんだよ


リコ:あんなやり取り見ててただ見てろってのも酷でしょ?


数日前の黄瀬と凪咲の様子から過去に何かあったのは明らかだった

リコ:好きなようにやってきなさい!


更衣室を出る直前リコが凪咲にそう声をかけてくれたのが、凪咲にさらに自身をくれたようでコートに立つ凪咲の姿は凛としていた


凪咲:テツ君、最初任せていい?


小声で黒子に聞いた凪咲にはいと頼もしい笑みを向ける


笠松:っし!んじゃまず一本!キッチリ行くぞ!


海常ボールから始まった様に見えたそれは黒子によって一瞬で覆る

奪われたボールはパスの先で待っていた凪咲の手にすっぽりと納まる


すぐに凪咲の前に2人のディフェンスが構えるが、ゴール傍にいる火神を確認した凪咲は不敵に微笑んで、素早い身のこなしで二人を抜きパスを出す

そのボールは火神の豪快なダンクでゴールに押し込まれその迫力に一瞬場が静まったがすぐに火神によって壊されたゴールを見て驚きの声が響いた

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作者名:Nagisa | 作成日時:2022年7月11日 2時

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