Feelings：02 ページ3
部屋を出て、店の中へ出て行くと。
真っ先に目に飛び込んできたのは白ちゃんと女性の姿だった。
常連のお客様だ。
それから、白ちゃんともよく――。
いけない。今はそう考えるのは辞めにしよう。
私は思考を無理矢理止めた。
彼女たちは幸い、まだ私には気づいていないようだ。
このまま立っていると、女性には色々と誤解されてしまう。
そう思い、静かに部屋へ引き返した。
――ちょうどその時だった。
「A」
白ちゃんが私を呼び止めた声だった。
……何だ、気づいていたのね。
女性も居るのに何しているのよ、なんて思いがよぎる。
でも振り返らないわけにはいかなかった。
「どうされました？……白澤様」
ありったけの作り笑いを顔に貼り付けながら、私は彼の方を見る。
白ちゃんの表情が、少しひきつった。
こう呼ぶのも仕方がない。女性が何かを誤解するよりはマシだろう。
女性は店の中にはいなくなっていたが、
僅かに開いた扉の隙間から様子を伺っているのが目に見えてわかった。
「ぼ、僕……出張で診療しなきゃいけなくて。多分、明日まで帰ってこれないと思う」
「そう。いってらっしゃい」
今更、嘘なんてつかなくていいのにね。
そう心の中で呟いて、私は彼の背中を見送った。
明日まで帰ってこられないのは、診療するためなんかじゃない。
あの女性と夜を過ごすから。
ねえ、そうでしょう？
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はっくん - 面白いです！続き待ってます！ (2019年6月2日 11時) (
レス) id: 4bff800c1b (このIDを非表示/違反報告)
さっこ(プロフ) - 更新しないんですか？ (2016年12月23日 23時) (レス) id: 7b42043074 (このIDを非表示/違反報告)
諭吉 - 続きまってます！ (2016年8月20日 9時) (レス) id: 50f1d80e69 (このIDを非表示/違反報告)
160cmのエノキ(プロフ) - 鬼灯さん来た！続き楽しみにしてます、更新頑張って下さい！ (2015年2月18日 15時) (レス) id: 9394e25126 (このIDを非表示/違反報告)
ヘ音記号 - 鬼灯様登場ですね (2015年2月12日 17時) (レス) id: 2905e395dc (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時：2015年1月11日 22時
