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ー貴方side



シュウに手紙を送ってから
どれだけ待っても返事が来なかった。


夏だった季節は秋に変わった。


にも関わらず、タツヤには変わらずに
返事が来てやり取りしてるらしい。
なんでだろう。送れないほど
忙しいとかって訳じゃなさそうなのに。

放課後、家までの道を歩きながら
手紙の内容から返事の来ない理由を考える。
答えは簡単に浮かんた。



シュウは私と友達になんてなりたくない。



A「はぁ…」



どうしよう。非常に悲しくなってきた。
地面のアスファルトが涙で歪む。

私じゃ、友達にもなれない。

立ち止まって涙を拭く。止まらない。
止まってほしいのに、止まらなくて
ポケットからハンカチを出そうとした時

それよりも先に、私の前に影がかかり
見知った顔が二つ、目の前に現れた。

柔らかいハンカチの感触が目元に当てがわれる
ハンカチを当ててくれてるのは劉で
隣には心配そうな表情のタツヤ。



劉「可愛い女の子に涙は似合わないアルよ」


氷室「今日、ずっと元気がなかったから
ついて行ってみようって、劉がね」


A「タツヤ…劉…劉ぅぅ!」


劉「お〜ヨシヨシ」



私は思わず目の前の劉に飛びついた。
劉は私の頭を撫でてくれた。

…シュウのばか、酷いよ
何で友達になるのがだめなの。

私の何がダメなの。もうやだ。



A「もぉぉ私、劉意外友達いらない!」


劉「な、何があったアル?」


氷室「…ん?…あれ?友達?
だって、この前は口説き落としたとか…」


A「は…え?タツヤ聞いてたの?」



タツヤの思いもよらない言葉に
思わず涙が止まった。
劉から離れてタツヤを見ると
タツヤは一瞬「しまった」と言う表情をして
すぐに降参だと言うように両手をあげた。



氷室「夕食を食べようと思ったら聞こえて
てっきり二人は恋人同士なんだとばかり…。」


A「劉は友達だよ」


劉「そうアル。恋人とかありえないアル」


A「そこまで言うのは酷くない?」


氷室「…えっと、…ごめんA」


A「え?」


氷室「ううん。…手紙
もう一度送ってみたらどうかな。
今度は友達じゃなくて、…ね?」


A「っ!」



タツヤの言葉に一気に顔が熱くなるのを感じた
バレてる。この人にはバレてる。
友達って口実。思いっきりバレてらっしゃる。

タツヤは楽しそうに笑いながら私に手を降ると
劉の腕を引いて劉の方に歩いていった。



…あれ、でも、何で友達になりたいって
シュウに言ったことを知ってるの?

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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様といつ付き合いますか (2019年5月1日 9時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - あの…僕のリク書いてくれてるのにあんな事言ってすみません 何があっても祥吾様を命懸けで守る執念が暴走してました (2019年4月30日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:由麻 x他1人 | 作成日時:2017年12月23日 18時

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