【黒バス】恋文日和【虹村Ver.】

21通目 ページ22

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ー虹村side



タツヤ達の遠征からすぐに
俺はタツヤに手紙を書きアメリカに帰った。
アメリカの医療というものは凄くて
日に日に回復する親父の見舞いの後に
帰宅すると二人の文通相手から手紙が届いた。

しかも相手がイケメン男子と可愛い女子って
俺、殺されね?ってか俺だけ浮いてね?



虹村「にしてもタツヤ返事早いなー
そんなに俺との文通が恋しかった、のか…」



まずはタツヤから読もうと手紙を開くと
思わずそこに書いてあった文章に
独り言で喋っていた言葉が途切れた。

決して長くはない、殴り書きの文。



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シュウへ


少しショックな内容かもしれない。
だから心して読んでほしい。


シュウはAが好きになってしまった?

だったらハッキリ言って望み薄かもしれない。


Aと仲の良いチームメイトが居て
彼女がマネージャーを始めたのも
そのチームメイトに誘われて、なんだ。

ただの友達だと言っていたし
俺もそうだと思っていた。

でも、聞いてしまったんだ。
チームメイトがAの事を
口説き落としたって会話をしているのを。

この事を言おうか迷ったけれど
俺はシュウを応援している。
だから伝える事にした。


タツヤ


ーーーーーーーーーーーー



虹村「………いやいやいやいや」



待って、何でタツヤの中で
俺がAを好きみたいになってんの?
タイプかもとは言ったよ、言ったけど、あれ



虹村「(何でちょっとショック受けてんだよ)」



これじゃあ、本当にAが好きみたいじゃん
…考えるのはやめよう。
俺はタツヤの手紙を封筒に戻すと
今度はAの封筒を開いた。


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私、もっとシュウと仲良くなりたい。
友達になりたいな

なりたいって言って
なるものでもないと思うけど
今はその気持ちでいっぱい。

間違って送られて来た手紙から
仲良くなれるなんて
ロマンチックじゃない?(笑)

シュウとタツヤみたいに私も
もっと仲良くなれたら嬉しいな


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見慣れてきた可愛らしい文字。
文章が脳内で彼女の声で再生される。

俺と友達になりたい。
俺との友好を望んでる文に
俺は素直に嬉しいと思った。



…って言うのは嘘で



半分くらい思えなかった。

きっと、タツヤの手紙のせいだ。

モヤモヤして、心臓の当たりが少し痛い。
胃も痛い。まるで病気みたいに。



好きだとかは認めたくねぇけど



相当意識しちまってるのは否めない。

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