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19通目 ページ20

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ー氷室side



寮の玄関にあるポストに
手紙が無いか確認してから
食堂に行くのはいつもの習慣で

ポストの中には手紙が入っていた。

シュウからの手紙が来た頃には
遠征の最終日から丁度一週間が経っていた。


食堂までの道中で手紙を開いて読む。
シュウとの手紙は殆どが近況報告で
お互いの性格上、自分の事はあまり話さない。
なのでシュウから来た手紙に書かれていたのは
やはりお互いの事では無くて
けれど珍しく近況報告でも無かった。

俺は手紙をしまって食堂で食事をしながら
先程読んだ手紙の内容を思い返す。



ーーーーーーーーーーーー

タツヤへ



遠征お疲れ。東京から手紙送ったけど
手紙が着く頃には俺はアメリカに戻ってるかも
ひっさしぶりの日本満喫したわ

あ、そういや、手紙を間違えて受け取った子。
あんなに可愛い子だったとはな!
結構タイプだったり(笑)
タツヤは同じ学校で羨ましいなー
また会いたいしWC見たいから
日本に居たいって気持ちはあるけど

流石に見には行けないだろうから
アメリカで結果を聞くのを楽しみにしてるな。



シュウ


ーーーーーーーーーーーー



氷室「…ふふ」



シュウは、Aに
一目惚れをしてしまったのかな?
良い意味で彼らしくない
照れ隠しのような文を思い出し
思わず笑がこぼれた。

が、場所を考えて居なかった。
ここは食堂であり周りに人もいる。
傍から見たらいきなり笑いだした変な奴だろう



紫原「室ちん何笑ってんの〜?思い出し笑い?」


福井「なあなあ劉、知ってるか?
思い出し笑いする人はむっつりなんだぜ」


劉「知らなかったアル
氷室はむっつりだったアルか!」


岡村「人は見かけによらないのう…。
はっ、これがギャップと言うやつか!」


氷室「ちょっと、俺を無視して
話を進めるのはやめてもらえません?」



席の近いチームメイトから言われた言葉は
まさにシュウに言った言葉と同じで
ああ、ちょっとシュウには悪い事したかも。
と今になって思い、心の中で
アメリカに居るシュウに謝った。




.






チームメイトをなだめた後に
食事を済ませて、朝練、学校生活を過ごし
放課後の部活の時に俺はAに
シュウがアメリカに帰った事を伝えた。

少し残念そうな顔をする彼女を眺め
俺は、閃いた。彼女の事を書いたら
シュウは喜んでくれるだろうし
それでシュウの手紙の頻度が増えれば
Aも喜んでくれるだろう。
あの二人がくっついたりしたら

…少し面白そうだと思った。

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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様といつ付き合いますか (2019年5月1日 9時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - あの…僕のリク書いてくれてるのにあんな事言ってすみません 何があっても祥吾様を命懸けで守る執念が暴走してました (2019年4月30日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:由麻 x他1人 | 作成日時:2017年12月23日 18時

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