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15通目 ページ16

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けれど、痛みも無ければ
触れられた感覚すらない。

おかしい。ゆっくり目を開けてみると

二人の男の人が倒れていた。



そして、私に背を向けて
タツヤと、虹村さんが目の前に居る。



ってことは、まさか。



虹村「おい、大丈夫か!怪我は!?」


A「っ!」



いきなり肩を掴まれて顔が近付いたものだから
思わずドキッとしてしまった。

しまった、カッコイイと思ってしまった。



虹村「おい、聞いてんのか?」


A「えっ、いや、大丈夫です
…え、まって、まさか二人がやったんですか?」


氷室「Aが殴られそうだったからね
思わずちょっと手が滑っただけだよ」


A「手が滑っ…虫の息なんだけど」


虹村「ってか何で俺達が1on1してる時に
いきなり居なくなってんだよ」


A「あ、そうそう」



私は手に持つ飲み物を二人に差し出した。
夏の暑さとずっと持っていたから
私の体温で少し温くなってしまったけれど

これを買っていたのだと説明すると
二人は受け取りながら呆れた笑みを浮かべた。







.









A「一応救急車は呼んだだけど…タツヤ!
WC前だってのに喧嘩しちゃダメじゃん」



財布を取り戻し、宿泊先まで戻りながら
飲み物を飲むタツヤにそう言うと
タツヤはポカンとした顔をして
飲み物から口を離した。



氷室「…あれは、全部シュウが」


A「手が滑ったって言ってたよね?
バレたら大会どころか部に関わるんだよ?」


虹村「っつーかさり気なく罪押し付けんなよ」


氷室「二人が言わなければバレないよ」


A「…あのね…今回だけだから。
助けて貰ったわけだし…。
二人共、改めてありがとう。」


氷室「いや、Aに怪我がなくてよかった」


虹村「そうだな、ま、バレたら今回は
俺一人の犯行って事にしてやるよ」


氷室「ああ、それは助かるよ。
…それじゃあ、俺達はこっちだから」



タツヤの言葉通り、もう見える距離に
宿泊先はありここでシュウとはお別れとなった



氷室「それじゃ、また機会があれば」


虹村「おう、またな」


A「えっと…またね、…シュウ!」


虹村「えっ、お、おう、…またな、A」



手を振って別れると私とタツヤも
宿泊先でそれぞれ別行動を始めた。

明日には秋田に帰ってしまうから
次はいつ会えるんだろう。


さっき別れたばかりなのに

なんでかな。



なんだかもう、会いたいや。

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ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - 祥吾様といつ付き合いますか (2019年5月1日 9時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)
ミリイ(灰崎信者)(プロフ) - あの…僕のリク書いてくれてるのにあんな事言ってすみません 何があっても祥吾様を命懸けで守る執念が暴走してました (2019年4月30日 15時) (レス) id: 99fc6b4eef (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:由麻 x他1人 | 作成日時:2017年12月23日 18時

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