NOT FINALE ≡吾君編≡

あとがきv(* ˙ ˙ *)２ ページ45

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好きとか嫌いとか、感情を示す言葉ってたくさんありますが、そんな短い単語に当てはめられるほどシンプルで単純な感情って限られているような気がするんです。




もっと複雑だったり、曖昧だったりするよな、って。






今回のお話でそれを取り上げたのは、曖昧な気持ちは悪いことじゃないし、存在してても全然おかしくないってことを伝えたかったからです。




そもそも何をどう思うかなんてその人の自由やし、宙ぶらりんな感情があってもええじゃないか、って。







作者自身も、釈然としない感情に悩まされたことがありました。






どうしたいって聞かれてもはっきり答えられへんし、でもこれだけは間違いだよなってのは分かってる…みたいな。(抽象的な表現でごめんなさい)





その時は、「こんな中途半端な状態じゃだめだ！」って頭を抱えたりもしましたが、ふと「まぁこれはこれでええか」って吹っ切れた途端に楽になったんです。





そのうち嫌でも感情は変わっていくやろし、今自分が思ってることを否定したり蓋する方がしんどいわ、って。





ちょっと乱暴な打開策だったかもしれませんが、作者自身はこの考え方に行き着いたことに後悔はしてません。






なにより楽になったし、ある意味矛盾だらけ曖昧な感じが“人間らしいな”と思えたから。笑





だから今作の大吾にも、矛盾や曖昧さをたくさん抱えてもらいました。






“俺にやったら、言えるやろ…？”って言ったくせに、大ちゅんの話を聞いた途端に複雑な気持ちになったりとか。





“ もし誰かの熱が欲しくなったら、俺んとこ、おいで ”って思ったくせに、いつも０時を過ぎる前に帰るとことか。





「寂しくて我慢できひん時用でええんちゃう？」って言ったくせに、一度でいいから俺を見て、なんて思っちゃうとことか。







(彼がいつも必ず0時になる前に帰るのは「お姫様みたいになりたかった」と言った大ちゅんが、大吾にとってそれに近い存在だったって言う裏設定です)






実に人間らしく描けたので、ちょっとでも共感というか、わかるかも、って思ってもらえたらめちゃくちゃ喜びます(*ﾉ∀｀*)

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