１６７． ページ17
その日の夜、Aの携帯に電話が来た。
『はい、鬼道です……お久しぶりですね、鬼瓦刑事』
電話の相手は鬼瓦刑事だった。
鬼瓦《久しぶりだな嬢ちゃん、エイリア学園以来か》
『そうですね。……それより、例の件の話ですよね』
鬼瓦《あぁ……過去を遡って影山に関わってきた人物を洗った。そこで、とんでもない名前を見つけちまった》
『その名前は？』
鬼瓦《＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿》
鬼瓦から発せられた名前に、Aは事の全てを理解した。
『そう……そういうことだったんですか……』
鬼瓦《あぁ……まさか影山とそいつが関わっていたとは、俺も驚いたよ》
『報告、ありがとうございました。……後は、お任せします』
Aはそこで電話を切りベッドに腰掛けた。
『……影山さん……私は一体どうすれば……』
その時、慌てた様子の円堂と久遠の声が聞こえてきた。
『どうかしたんですか？……冬花ちゃん？』
Aは円堂が抱えている冬花を見た。
久「A、私はこれから冬花を病院につれていく。
お前は宿舎に残っていてくれ」
『あぁ、はい。わかりました』
久遠と円堂は冬花を連れて病院へ急いだ。
『……次から次へと』
Aは頭を抱えてふらつきながら部屋に戻った。
そこで鬼瓦から送られてきた資料を確認し、再び頭を抱えた。
『もう……疲れた……』
そこでAの意識は途絶えた。
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作者名：梅こんぶ | 作成日時：2019年9月14日 20時
