2001に紅の殺意を (ページ22)

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199話:突き放せページ22

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ジョルノがすかさず服を捲るとソレは現れた。

『落ち着いて、皆動かないで。無駄に傷を負うわよ』

私は風の斬撃でジョルノの腕ごと敵を切り落とした。
そして、カチューシャでレオに仕掛けたあの罠をここでも使う。
小さな冷蔵庫の上でグルグルと風を回転させてその中にボールペンを入れれば、ノトーリアスはペンを追って風と共にグルグル回り始めた。

『みんな、ゆっくりよ。ゆっくり操縦室に歩いて。
コイツは動きに反応して襲ってくるからゆっくり動けば大丈夫なの』

ブ「まずはトリッシュを操縦室に…」

『いや、トリッシュは私と一緒に最後。皆が先よ』

何故だとか危険だ、と反論してくる皆を操縦室に押し込んでドアを閉めた。
これから戦っていくのに必要なことだから邪魔しないで、と念をおして。

ト「A…？どうしてドアを閉めるの？私がまだ…」

『……この敵はあんたが倒さなくてはならない』

ト「…！？……な、なに……言ってるのよ…！？」

トリッシュの顔はみるみると真っ青になる。
怖いのは分かるよ、それもスタンドを自覚してなきゃ尚更。

『あんたがどうにかしなければならないの。
何故ならトリッシュ。あんたもスタンド使いだから』

ト「こんなこと言われたって分かんないわよｯ！
私にどうやってコイツを倒せって言うのよｯ！？」

怒鳴る彼女の横で風が止まった。
そのことに気がついたトリッシュは目に涙を浮かべて私を見る。

ト「Aｯ！どうしてよ！？あたしを守ってよｯ！！」

ごめんねトリッシュ。
キツくあたることになってしまうけど許してほしい。
今後のことを考えると……今は心を鬼にする必要がある。

『私は何もしないわ。やるのはあんた一人』

後退りしたトリッシュに反応してノトーリアスが彼女に近づいてきた。
咄嗟にリクライニングシートのボタンを押したトリッシュは席に倒れ込む。
私の服を引っ張って。

『ちょっ…！』

シートはグネグネと形を変え、ノトーリアスの攻撃を吸収した。

？「トリッシュ…」

ト「！？誰…！？誰がそこにいるの……！？」

？「ワタシに……命令ヲ…」

スパイス・ガール……トリッシュが、自覚したわ…！