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第104話 意識の中で ページ9






私はもう神威さんに会うことは出来ないのだろうか?
会いたい。会って話をしたい。謝りたい。あなたの手を振り払った事を。傷つけてしまった事を。私の想いを。





トボトボと歩いていると診察室の前にくる。扉を開けて中に入ったが、誰もいない。あれ? と踵を返し、診察室をあとにする。




『そういえば…… 』




私はそこであることに気づき、目を見開いた。
どうして、その違和感を見過ごしてたんだろう。




まさか、あの人が私を?
そうと決まったわけじゃない。
じゃあ、なんであんな言葉……




どうしよう、誰かに言うべき?
でも、まだ確証もない。
半信半疑なことでみんなを巻き込んでいいの?




『で、電話 』




ぐるぐると考えがまとまらない間に、自分の携帯電話が鳴る。ビクリと肩を揺らし、急いで取り出す。



着信の相手は銀時さんだった。
小走りで出口に向かいながら、携帯電話を取り出し、震える手でカチッとボタンを押す。




「Aか? 」

『銀時さん……』

「お前今日退院だろ? 神楽も新八もお前に会いたいって。今日飯でも……」

『ぎ、銀時さん! あの、私っ‼︎ 』





急に掴まれた腕、鼻をつく強い香り。悲鳴すら出す暇なく、後ろから誰かに布のようなもので口を塞がれて、声が出せない。
ぐらりと視界が落ちていく。





『な、に……』





指先から携帯電話がカタンッと音を立てて滑り落ちる。






「A?






おい! どうした、返事しろ!






A‼︎ 」







落ちる意識の中で、銀時さんの叫ぶ声だけが聞こえた。

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設定タグ:銀魂 , 神威 , 吉原   
作品ジャンル:アニメ
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月夜の光(プロフ) - SARAさん» コメントありがとうございます!遅くなり申し訳ありません!読んでくれて嬉しいです!カメ更新ですが、よろしくお願いします! (1月8日 20時) (レス) id: 26850a1960 (このIDを非表示/違反報告)
月夜の光(プロフ) - 寝子/猫さん» コメントありがとうございます!!遅くなり申し訳ありません!うぶな神威くんの行き着く先を一緒に見守ってください! (1月8日 20時) (レス) id: 26850a1960 (このIDを非表示/違反報告)
SARA(プロフ) - 1日で読み終わっちゃいました!大好きです♡更新またあるといいなあ… (10月1日 16時) (レス) @page5 id: 000b3a28d3 (このIDを非表示/違反報告)
寝子/猫 - 恋にうぶなかむいくん尊い (8月26日 1時) (レス) @page5 id: a46c77cf46 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:月夜の光 | 作成日時:2023年8月6日 14時

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