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「いらっしゃいませ」
あたしたちの声が重なる。
数多くの白鳩の間を縫って切り裂いていく。
「うろたえるな!たった三体だ!」
「三体ですって」
「感覚ニブイねえ。人間様は」
「だって人間様ですから」
円児さんが指を鳴らすと、現れる猿たちと犬たち。
「さっすが。リーダーなだけありますねぇ」
そう言って白鳩の群れに突っ込もうとすると、腕を引っ張られる。
慌てて振り返るとカヤさんだった。
「…やりたいことがあるんでしょう?」
息を呑む。
…ここまで見透かされてるとは。
「行ってきなさい」
「ここは俺らに任せてさ」
「……ありがとう…ございます。行ってきます…」
背を向けて走り出す。
数人の捜査官が追ってくるも、即息の根を止めていく。
芳村さんを殺させはしない。
行かなきゃ。
無我夢中で走っていると、嗅ぎ慣れた匂い。
顔を向けると、あちらも気づいたのか名前を呼ばれた気がした。
「…よお。久しぶりじゃん。ニシキ」
「……お前も行くのか」
「あたしはもう覚悟決めてるよ。もうやってる」
「お前……。あいつ、死ぬぞ」
ニシキが指す先は、横たわっている習。
「え…何事……」
「今、カネキが向かった」
「……は…?カネキ…?」
なんでカネキが……。
「A…も……」
微かに聞こえた習の声。
近寄って膝をつく。
「僕を置いていくのかい……」
「……習。あたしはさ、お前に生きててほしいんだよ。そうしたら、あたしの帰る場所ができるでしょ?」
それに、と言葉を継ぎ足した。
「今まで黙ってたけど」
ピキピキ、と体が音を立てる。
…耐えろ。
「……っ、くっ……」
思わず地面に手をつく。
「赫者……」
「そ…う。……だから…必ず帰ってくるから……」
今はまだ耐えろ。
吹き飛ぶならここを抜けてからだ。
「待ってて」
そう言い残して屋上から飛び降りた。
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緋伽 - 久しぶりにみて驚きました。もっと続けてほしかった〜!!でもまあ、本人が決めた事なので…お疲れ様でした！ (2015年8月26日 11時) (
レス) id: c8a547c079 (このIDを非表示/違反報告)
利沙 - 今日、あつきさんの後書きを見て驚きました 作品も消してしまうのですか…(><) 何度読んでも楽しい、面白いあつきさんの作品が読めなくなるなんて残念すぎます(´ｰ`;) 作品を残していただけたりはできませんよね… (2015年8月24日 22時) (レス) id: 40d144a49d (このIDを非表示/違反報告)
あつき＠月山家。(プロフ) - 罪+乙女の科学変化スパイスDさん» 月山かっこいいですよね! (2015年5月26日 17時) (レス) id: e41d28bd72 (このIDを非表示/違反報告)
罪+乙女の科学変化スパイスD - MM氏はただのヘンt…{ｹﾞﾌﾝ だと思っていたのですが…かっこよすぎ！鼻からケチャップが止まらない…ｸﾗｸﾗﾘﾝハァトブレイク… (2015年5月12日 22時) (レス) id: be14bf58fa (このIDを非表示/違反報告)
あつき＠月山家。(プロフ) - マナさん» ありがとうございます! (2015年3月22日 19時) (レス) id: e41d28bd72 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あつき | 作成日時：2015年3月8日 20時
