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「それは、知らへん。自分で、なんとかせな。」
『三日間、顔むくん、だら、うちの、クールビューティのイメージが、崩れでまう…!』
「とか言いながら、泣いてんのは、誰やねん。アホ。」
『アホ言うなや…。』
美緒は、ただひたすら、一人でいたことの寂しさから来た涙を、流す。その横で、竜士は、美緒の背中を、さすって、安心させる。そして、彼は、そこで、悟った。彼が、彼女のことを、好きであることを。
『もう、ひどりいやや…。』
「わかったから、服伸びるわ!」
『ぞれぐらい許せ…。』
彼女は、竜士の気も知らず、胸板に顔を埋める。
もう、側からすれば、恋人にも、見えてしまうであろう格好だ。きっと、側で見ている人も、恥ずかしくなってくるだろう。
「そろそろ、離れろや。動けへんわ!」
『嫌や。』
(…とりあえず、平常心保たな…。)
そろそろ、竜士の理性が、危なくなって来た頃なのだろう。その姿を、廉造達は、隠れて、見ていた。
一方、美緒は、唸るだけ。泣き止みは、したものの、中々竜士から、離れようとしない。終いには、寝てしまっていた。泣き疲れたのだろうか。
「…ったく、人の気も、知らへんで、呑気に寝やがった…。」
「いい雰囲気でしたね〜。坊。」
「っ、志摩!お前、まさか…!」
「全部、見てました。」
「お願いやから、あいつらには、内緒にしといてくれ!絶対に!」
「それは、坊次第ですよ〜。」
廉造が、竜士を、煽っていく。
ちなみに、竜士の言う“あいつら”とは、達磨や虎子、八百造の明蛇の奴らのことだ。
結局、竜士が、美緒を旧女子寮の605号室まで、運んで行った。
翌日――。
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心愛(プロフ) - ライチさん» なんか、大切にしてくれそうな感じが、私は、好きです。勝呂くんは、ほんま、かっこええんですよ…!(なんで、関西弁) (2018年1月17日 20時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
ライチ - 勝呂くんっていいですよね (2018年1月17日 20時) (レス) id: a0268dc41a (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - Nakoさん» ありがとうございます。 (2018年1月14日 22時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
Nako - 更新頑張ってください!気長に待ってますw (2018年1月14日 22時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:桐生心愛 | 作成日時:2018年1月14日 21時