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(ん、よく寝…た…。)

(声が、でーへん…!?)

――「すまんが、声を封じる薬を飲んでもらう」

(この記憶、昨日の夜…の…。)

そう思った直後に、ノックされた。
声が出ず、「いいよ」と言えないため、自ら、扉を開ける。ノックしたのは、竜士だった。

「なんや、珍しく黙って。」

(珍しくって、なんや…!)

美緒はスマホを取り出し、「声が出ないって、若先生に報告して」と、竜士に頼んだ。竜士は、「喉でも痛めたんか」と訊くが、美緒は、首を横に振る。それで竜士は、声が出ない理由を探るが、思い当たらない。

「先生。こいつ、今日、声でぇへんらしいです。」

「喉でも、痛めたんですか?」

「違います」。美緒がそう打つと、雪男の診察が、開始した。喉の方を見ると、なんの問題も無し。可能性があるとしたら、薬でしょうか、と雪男が、診察結果を、口に出した。

(薬、か…。それにしても、うちに、薬を飲ませたんは、一体誰なんやろか…。)

美緒は、一生懸命思い出そうとするが、出てこない。だが、薬を飲まされたことは、記憶にあるらしい。現在進行形で、苦労している様子が、目に見える。

塾にて―。

「神木さん、神木さん!どうしたでござんます?」

「す、すみません!あの――」

「前回の続きからでござんます。」

「はい。我らは、日々御身にしゃし、夜々に至るまで…夜々に至るまで、皆を…皆を…。」

「ざます?」

「あの、忘れました…。」

美緒は、神木のことはあまり好きではないが、今は、心配をした。そして、アンジェリーヌが、竜士を、指名した。

「我らは、日々御身にしゃし、夜々に至るまで、皆を称え奉る。主よ、今日、我らを守りてーー」

四行あるところを、ギブアップせずに、言い終えた。燐、しえみが、拍手を送る。ついでに、神木も、驚いている。美緒は、「チッ。ドジるとこ、見たかったのに…」と、文句を心の中で言っていた。

休み時間――。

「凄いね!びっくりしちゃった〜。」

「いやいや、惚れたらあかんえ〜。」

「お前、本当に、頭良かったんだな!」

「本当にって、なんや!?」

「坊のは、頭がええんと違て、暗記が、得意なんですよね。」

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心愛(プロフ) - ライチさん» なんか、大切にしてくれそうな感じが、私は、好きです。勝呂くんは、ほんま、かっこええんですよ…!(なんで、関西弁) (2018年1月17日 20時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
ライチ - 勝呂くんっていいですよね (2018年1月17日 20時) (レス) id: a0268dc41a (このIDを非表示/違反報告)
心愛(プロフ) - Nakoさん» ありがとうございます。 (2018年1月14日 22時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
Nako - 更新頑張ってください!気長に待ってますw (2018年1月14日 22時) (レス) id: 70ebcf406e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:桐生心愛 | 作成日時:2018年1月14日 21時

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