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10話 ページ11

「さぁー?なんでだろうな」

「なんでだろうって…そんな」

「まぁー、別にいいじゃん。俺たちは同じ考えを持つ仲間であるわけだし。それに名前ぐらい"調べた"って問題ないだろ?」


調べたってどう言う意味?そんな簡単に名前は割り出せるものじゃないはず。

その上、私自身のことを何一つ教えてないのにどうやって調べるというの?


グルグルと頭を悩ませ、困惑しているとそっと頰に触れる彼の手。

ギョッとし、彼の方を見るとジッと私の方を見つめ返され


「俺さもっとお前のこと知りたい。教えてくれないなら別に構わない。けど、俺は俺なりにお前のこと知っていくだけだからさ」


子供のような無邪気な笑顔と共にそう告げられた。


そんな彼に対して今更気づいてしまった。

彼は私と根本的に考えも何もかも違って、全てにおいてかけ離れていると。

そのことにもっと早くに気づくべきだったんだ。

最初に殺しにかかってくる相手が異常なことぐらい分かったというのに。

曖昧な恐怖や不確かで異質な存在が怖いといって、不機嫌にさせたらどうなるかと怯え、週に一度彼に会っていたことが間違いだった。

本当にするべきことは、これ以上関わってはダメだと、これ以上彼の関心をひいてはならないとしっかり意思を持たなければならなかったんだ。


そう思うと居ても立っても居られなくなって、


「ーッごめんなさい…少し体調悪いのでもう今日は帰ります」


なんて嘘に決まっている。突然の帰宅に彼は困惑するし、不審がるだろう。

でもいち早くこの場を去りたかった。

恐怖からもう二度と彼に会いたくないとも思った。


「…ふーん急だな。まぁ、それは大変だな。お大事に」


一瞬私に不審の目を向けたけれど、すぐにスッと目を細め微笑み、私の手首を掴むと公園の出口まで送ってくれた。

そのことに一応ぺこりとお辞儀をし、早々とその場をさろうと足を公園の外へ向ける。


だが_____


その前に再度手首を掴まれ、グイッと後ろへと強引に引っ張られる体。

そして、ガッと両手で肩を掴まれればスッと耳元に口を寄せられて


「来週、ちゃんと来いよ。待ってるから」


ねっとりとした声でそう告げられ、パッと手を離された。

思わずバッと後ろを振り向くが既に彼の姿はなくて…


約束を取り付けられたことに心はズンと重くなった。

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Omiso(プロフ) - ゆりさん» そして楽しみにしてくださっていたこと深く心から謝罪します。また、ヒロアカの作品を書く機会があれば是非その作品を楽しんで読んでいただけたらと思います。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - ゆりさん» 突然ですが、次回作のリクエストについてお伝えしたいことがありここでコメントさせていただきます。次回作についてですが、ヒロアカではなく他のもので書きたいものができてしまい違う作品を書くことにしました。リクエストに応えられないことをご了承ください。 (2020年6月27日 15時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
Omiso(プロフ) - りんさん» 最後まで読んでいただきありがとうございました!ゾワッとする場面が貴方様にとって作品の面白さになれていたこと本当に嬉しく思います!実は言うとバットエンドが好みでして…貴方様にはお見通しでしたか(笑)本当に最後までありがとうございました!! (2020年6月7日 9時) (レス) id: 47426ab442 (このIDを非表示/違反報告)
りん(プロフ) - 完結おめでとうございます!ゾワっとする場面が多かったですがそこがまたこの作品の面白さで、とっても面白かったです!!!バッドエンドなのもOmisoさんらしさが出ていて私はすごく好きでした!最後まで本当にお疲れ様でした! (2020年6月7日 9時) (レス) id: 8a717e60ef (このIDを非表示/違反報告)
ゆり - Omisoさん» 楽しみにしています!! (2020年6月6日 22時) (レス) id: ea414cb9ae (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:Omiso | 作成日時:2020年5月4日 22時

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