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空白が十四。 ページ15

不安そうな表情を見せる彼女は、銀が同行することについて。それと、芥川のことだ。

今回の任務はそれ程危険なものでは無い。ポートマフィアのものと思われるものが取引に使われていた。

その大元を潰すのだ。


それに潜入ともなれば少人数で攻撃的ではない人選。


彼女は芥川のこととなると途端に判り易くなる。そこも樋口と云う人間の魅力なのだろうが。




「大丈夫ですよ。芥川さんの代わりにはなれませんが、私が尽力します」




肩に手を置き微笑むと、樋口も先程の不安そうな表情とは打って変わって笑う。




「そして見せてやりましょう、樋口さんがこんなに魅力的なこと」


「Aさん...」




照れて頬を赤く染めた樋口は、嬉しそうでもあった。

Aは壁の陰に隠れた銀に気付いていた。


樋口と別れた後、銀の隠れる壁に顔を出す。

肩を揺らして驚く銀に小さく笑うと、銀は少し恥ずかしそうに目を逸らした。




「今度の任務で気合い入ってるから、樋口さん」




話の意図が判らない、という風に銀は首を傾げた。

判らなくても別に支障はない。只、樋口が頑張っている所を見て欲しいだけだ。あわよくば、それを兄に教えてくれれば。

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作者名:みるくてぃー | 作成日時:2019年9月8日 13時

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