犯人の目星 ページ47
若武はわざとらしく、咳払いをした。
「黒木、先導しろ。」
「うわ、マジうぜぇ。」
偉っそうに、何を言うんだバカ武←
何気に初めて言ったからね?!
「あっ、鈴木さんお久しぶりです。
また遊びましょうよ。」
「予定空いてる日少ないのお前だろ?」
「ちゃんと空いてる日作りますって!」
…黒木の対人関係のエキスパートって、同学年とかそう言うレベルじゃない…
何処までが対象なの?!
すっごい羨ましいっ!
「じゃ、若武君の望み通りではないと思うけど、
見に行くとしようか。」
多分それ、鉄クズですよね。
憤慨しそう。
そして、連れていってもらったところ
私が思ったよりは自転車の形を残していた。
「良かったじゃん!若武!
鉄クズじゃなくて、まだ自転車の形してたよ!」
「お前…これのドコが良いんだよっ…」
「流石にこれで、良かったは嫌味じゃね…」
上杉まで同情するのか!
「ん、鉄クズにはなってないけど、良かったわけじゃないよね。
乗れない訳だし。」
「まぁ、秀明に乗ってきた若武が悪いんだろうけどね。」
「本当にそうよ。
秀明に新しいマウンテンバイクなんか乗ってくるから。」
「はっ、大変な事に気付いたぞ俺。
このマウンテンバイクは貴重な宝石が埋め込まれて、何処かのスパイが盗んだんだ。」
「えっ、じゃあ早くマウンテンバイクを
調べなきゃならないじゃない!」
「ムムっ。
おい、上杉と小塚とA、この自転車から分かる事を探れっ。」
「ケッ、んなのある訳ねぇだろーが。」
「ん、分かった。」「あいあい。」
そこで私たち3人はマウンテンバイクを
じっと眺めていた。
「なぁ、この土って隣町のじゃね。」
「ん、土質同じだよ。」
「だよな。」
「あっ、深緑色の塗料が着いてる。」
「これは、車に引き摺られたって線が1番有力かもね。」
よし、報告だ。
「若武、このマウンテンバイクを捨てた奴の、目星が着いたぞ。」
「はぁっ?!免許証でも挟まってたのかよ!」
「そんな訳ないでしょ。」
免許証があったら
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作者名:イチゴミルクティ。 | 作成日時:2021年2月23日 1時