恥ずかしい ページ12
丁寧にノート写していると、疲れるなぁ。
授業後もつかい、必死に板書をしていると…
松野さんを連れながら若武君が、
私の名前を呼んでいた。
恥ずかしいっ。
｢立花っ、立花は居るか？｣
(多分)赤面になりながら立ち上がった。
周りがザワついたが、気付かないふり。
｢あれ、KZの若武君じゃん。｣
｢彼女っ？！
ショックなんだけど…｣
｢どういう関係なのかな。女子二人と男子一人って。
そしてその男子は若武君って言うね。｣
｢連れてんの、今日の入塾テストで三谷Bに入った天才じゃん。
へぇ、案外可愛いのな。｣
｢おまえ、釣り合うわけないんだからやめとけよ。
頭脳的にも、顔面偏差値的にも。｣
｢俺は、そう言う奴が一番気をつけた方がいいと思うけど。｣
｢何で俺の心配してんだ。｣
｢何か用？｣
少し怒り気味に聞いた。
｢声明文を書いてくれ！｣
声明文を頼まれた。
何が起こったのか分からなかったが、
取り敢えず理由だけは聞かなきゃ。
｢なんで、私が文を書かないといけないの？｣
｢だって俺たち、仲間だr…やっぱ何でもない。
ごめん。｣
そう言い残し、予想外な若武君の返答に驚いている松野さんを連れて、走って行ってしまった。
毎回、こうやって友達を失っているのかな…
なら追いかけなきゃ！
｢ごめん。
私に出来ることなら何でもするy…
なんで待ってるの…｣
そう、若武君は階段の死角で待っていたのだ。
まるで、私が焦って走って追いかけて来るのを待っていたかのように。
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作者名：イチゴミルクティ。 | 作成日時：2021年2月23日 1時
