誕生、流星ピーチ！【高峯翠】 (ページ7)

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5話ページ7

「よくやったぞA！」

　

高峯くんと約束をしたと報告するやいなや

千秋は思いっきり抱きついてきた

そういえば千秋の後輩の明星くんが

「スキンシップが激しい」って言ってたな

　

千秋の愛情表現だと受け止めておこう

　
お昼のチャイムが鳴り、1年生の階へ行く

たしか1年A組

　

廊下を歩いているとA組の前で高峯くんが立っていた

『待っちゃった？』

「全然待ってないッスよ」

ああ、こういうセリフ言われるの憧れだったな

『あ、行こっか！』

　

改めて横に並んで歩くと高峯くん本当に背高いな

「あの…さっきからジロジロ見て何なんスか？」

『ああぇっと…背高いなあって』

「はあ…結構気にしてるんですけど」

え、男の子って背高いことに憧れがあるって聞いたけど

特に桃李って小さいし、もう少し大きくなりたいとか言ってたな…

　
「どうしてこんなにデカくなったんだろ…。鬱だ…死にたい…」

えええ！？

そんな思いつめることなのか！？

　

「しゃがんだら少しは縮むかな？」

いや、そういうものじゃないと思うけど…

　
『背の高い男の子ってかっこいいよ』

「背が高いってだけで魅力的に見えるもんなんですか？俺の場合は…いや、何でもないです」

　
そうこうしているうちにガーデンテラスにつく

「へえ、学校にこんなところが…」

『ここ落ち着くから結構放課後に来るんだよね』

　
時々紅茶部の人たちにお茶出してもらってたりする

「そういや何で先輩は流星隊専属のプロデューサーなんですか？」

『専属ってほどじゃないけどね…』

まあ流星隊のプロデューサーになってっていうのは

千秋に言われたことだし

『私も実は編入生だから学年では3年だけど中身は高峯くんと一緒の1年生なんだよね』

「そうだったんスね…」

　
『そんな右も左も知らない私に声をかけてくれたのが千秋だったの。変なナンパ男から助けてくれたし、プロデューサーだけど流星隊の一員として流星ピーチって名付けて歓迎してくれた』

家柄のこともありあまり友達の少ない私は

友達の作り方もいまいち分かんないし

　
クラスに馴染むきっかけをつくってくれた千秋、

流星隊という居場所をくれた彼は本当にヒーローだ