あれ、逆ハー狙ったんだけど思ったのと違う2【あんスタ】

27話 ページ6

今日は厄日かもしれない。
朝からあんな目に合うなんて…。
ため息混じりに扉を開けようと思ったらまたまた勝手に空いた。
夢ノ咲学院っていつから自動ドアになったんだろうか。
ドアを開けた人物を見ると唖然としていた。
あ、これヤバいやつ。

「…A、ちゃん?」
『おはよ、みか』
「髪どこに落としてきたん!?」
『兄貴の寮かな』
「いややーーーーーーー! 髪短いAちゃんとかいややーーーー!」

みかが目の前で突然駄々っ子になりだして戸惑いが隠せない。
え、どうしたこの子。

「おはよ、A。朝から災難だな…って今もか」
『はよ、真緒に凛月に嵐。あと、助けて』
「みかちゃんは何でAちゃんが髪の毛切ったら嫌なの?」

お手上げ状態の俺の代わりに嵐が聞いてくれる。
助かる、ほんと、俺が聞いてもいややーとしか言わないから。

「だって、女の子が髪の毛切ったら失恋したってことやろ? それってAちゃんに好きな人がおったってことやろ? 髪短いAちゃん見るたびにこんなつらい思いせなあかんとかいややもん…」
『…』

女子が髪を切ったらそんなジンクスもどきがあったのかよ!?
だから皆髪切るの反対してたのか…。
失恋はしてないんだけどなぁ…。

『あのさ、みか、失恋はしてないぞ? これは気待ちの切り替えっていうか…』
「気持ちの切り替え? 新学期でもないのに?」
『頼むから凛月はちゃちゃを入れてくるな…』

それでもみかは納得がいかないみたいで涙目で不貞腐れている。

「あ、A。ついでだしコレ、返しとくよ」

みかをどうしようか悩んでいると真緒からあの日渡したリボンが返される。
別に持っててもいいのに、合鍵あるし。

『おー…この土日で覗いた?』
「ちょっとだけな。でも流石に俺には無理だわアレは…。やっぱAだからできるんだと思うんだ」

そう微笑む真緒はイケメン度が上がってる気がした。

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