コミュ力革命【衣更真緒】 (ページ32)

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30話ページ32

『真緒くん、ごめんなさい。酷いこと言って』

衣「俺はそういう話をしに来たんじゃないんだけど？」

　
へ？

衣「謝るのは俺の方…ごめんな」

俯く姿を見ると胸が苦しくなる

前髪をおろしてるせいでよく顔が見えないけど

　
衣「Aに言われて気づいたんだよ。俺ずっと猫被ってた。本当にだっせえよ、かっこわるいところ見せちまったな…」

前まではダサかった

けど、真緒くん本人が本当の自分を出しくれた

　
『ううん、私嬉しいよ。そんな真緒くんも好きだな』

すると真緒くんは耳まで顔を赤くした

『あれ、真緒くん真っ赤だよ？風邪引いた？』

衣「ち、違う！風呂上がったばっかでのぼせたんだよ！？」

一人でワタワタする真緒くんが可愛くて

ついお腹を抱えて笑ってしまう

　

衣「笑ったな…？コノヤロー！」

『あはは！やめてよ』

夜中に何やってんだって感じだけど

しっかり仲直りできたし

　

『真緒くん、あのね留学先に真緒くんのグッズ持っていくことにしたの！』

衣「へ～寂しいのかあ？」

『そりゃ…1ヶ月も真緒くんに会えないんだし…』

衣「お前が無事に帰ってこれるように祈っといてやるから、しっかり向こうで学んでこいよな！」

そう言って頭をクシャッとなでる

　

衣「Aのことみんなで見送りに行くし、俺は待ってるよ。お前のこと」

『何を待つの？』

　

すると真緒くんは大きくため息をついた

『あ、お土産？ちゃんとみんなの分買ってくるからそんな大きなため息つかないで！幸せ逃げちゃうよ？』

ただですら真緒くんため息多いのに

衣「こうしてるだけでも幸せだってーの」

　
真緒くんは小声で言ったつもりか知らないけど

私にはちゃんと届いた

　
『ふふっ幸せだなー♪』

真緒くんの幸せは私の幸せであり、

真緒くんの不幸は私の不幸

　

忙しい彼に少しでも幸せを感じてもらえたら嬉しいな